備忘録を、もうひとつ。
年末年始に旅したからこそ知ったスペインのクリスマスの習慣、「ベレン(Belén)」について。
ベレンの存在すら知らず、初めて見たのは、ペドロにクリスマスコンサートに誘われて出かけた「サント ドミンゴ デ シロス教会」でのことだった。
ただ聖書のワンシーンを再現したジオラマだと思って、眺めていた。
教会などには、聖書のシーンを順番に描いたものが、よく飾られている。
宗教を持たないわたしには、それらと同じようにしか思えず、「ベレン」だと言われても、ピンとこなかった。
「ベレン」とは、スペイン語でキリストが生まれた町、ベツレヘムのこと。
クリスマスの時期に、キリスト生誕の様子を再現したジオラマを飾るのが、スペインの風習になっているのだそうだ。
手のひらサイズの小さなものから、人間と同じ大きさのものまで様々。教会や学校、商店、銀行、ショッピングセンター、お役所、広場などに飾られていて、ベレン巡りはこの時期の人々の楽しみのひとつになっているのだとか。
”ベレニスタ”と呼ばれる、それを商売にしていない、けれど腕前はプロフェッショナルな作り手がいまだたくさんいて、その地域の人気者なのだという。
そういえばマドリードのマヨール広場の露店で、ジオラマに飾る人形や家や建物、羊や牛、馬などが売られていた。スペインの人々は、家でもベレンを飾るそうだ。そのためだったのかと、あとでわかった。
ハッとしたのは、ペドロのフォトショップにもベレンが飾られているのを見たときだ。彼がカトリック教徒だろうとは思っていたが、彼らが大切にしているものを見た気がしたのだった。

トレドのエル・グレコ『オルガス伯爵の埋葬』が飾られたサント・トメ教会で。

控えめに飾られたベレン。

ほかと比べると、とてもシンプルでした。

同じくトレドの「エルグレコ美術館」内に飾られたベレン。

色鮮やかで、華やかな印象を受けました。

ステンドグラスが美しかった「トレド大聖堂」。

実写的といえるようなベレンが、飾られていました。

イエス・キリスト生誕のシーン。
私が大好きな土曜日夕方の小さな村の物語イタリアを見ていると時々こんなジオラマを作っているシーンが出てきます。
スペインでは『ベレン』というのですね。
ベツレヘムのことなのですね。
それにしてもこのジオラマは本格的で驚きました。
写実的ですね~。
敬虔なキリスト教徒はより美しく、より本物らしく再現したくなるのでしょうね。
トレド大聖堂のステンドグラスが素晴らしい。
何時間でも見ていたい気がします。
世界には美しいものがたくさんありますね。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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