週末、高校時代の友人の書を観に、益子へ行った。
古民家のアートギャラリー「art space ほんたく」で、2日間開催される書道展。
書道についてまったく詳しくないけれど、先生の池田櫻氏のパフォーマンスもあるということで、楽しみに出かけた。サックス奏者の演奏と書のコラボレーションだそうだ。
古民家の敷地に入ると、受付に友人の姿が見え、手を振る。
案内してもらい、書をゆっくりと観てまわった。
どれも白地に黒一色なのに、一枚一枚まったく違っていて、おもしろい。文字たちが、静かに話しかけてくるようだ。
友人は「葉」という一文字を選び、描くように筆をしたためていた。
たった一文字。窓のような真四角のなかに「葉」の字が風にそよぐように、なんとも気持ちよさそうに揺らいでいる。
じっと見ていると心のなかまでそよ風が入ってきて、気持ちが解き放たれていく感じがして、とても好きだと思った。
長く友達でいても知らない部分はたくさんあって、彼女のそんな知らなかった一面を見た気がした。
池田櫻氏のパフォーマンスは、しんとした心持ちになるのに、どこか華やか。落ちついたサックスの音色と響き合い、書が生まれる瞬間を楽しんで鑑賞した。
趣のある古民家ギャラリーのなかにあり、ひとつひとつの書が輝きを放っているような書道展だった。

「art space ほんたく」です。

書はよくわからないわたしですが、基礎となるものを大切にするなかで、それぞれまわりに囚われない自由さを持っているように感じました。

読めない字にも、読める字にも、個の魅力を感じます。

「素風」のような楷書を見るとまた、ホッとしたりしました。

展示も工夫されていて、雰囲気も楽しめました。

あの丸い字は? とキャプションを見ると「enn」とありました。

お話を聞かせていただきました。人と人とのつながり「人の縁」と角のない「丸い円」を掛け合わせているそうです。刷毛で書いたという丸に、温かさを感じました。

友人の書は「葉」。ひと言でいうと、さわやかです。

池田櫻氏の即興でその場で書かれた「古今和歌集」。サックスの音色も優しく、穏やかな気持ちになる作品だと思いました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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