先月訪ねた能登の輪島朝市で、「泉秀芳堂」のおばちゃんに酒粕をいただいた。
その酒粕で、今シーズン2度目の粕鍋をした。
塩鮭、白菜、大根、人参、椎茸、豆腐の具を、味醂たっぷり味噌風味の昆布出汁で煮て、酒粕を溶き入れた鍋である。
鍋は身体が温まる料理だが、粕鍋のお腹の底からふわ~っと温まる感じはまた格別だ。お酒の力なのだろう。
酒粕は、日本酒を造ったときの絞りかすだが、栄養の宝庫と注目されている食品でもある。腸内環境を整え、冷え性緩和やアンチエイジングなど効能は多岐に渡る。
酒粕で作る甘酒は、熱中症予防に欠かせないと夏のあいだ毎日飲んでいた友人もいる。
その「甘酒」は夏の季語だが、個人的には粕鍋で温まるのが、いちばん好き。酒粕は、ぜひ冬に楽しみたい。
たっぷり作った粕鍋は、能登半島の旅を振り返るタイムカプセルのようで、お腹の底から温まりつつ、おばちゃんの笑顔を思い出したりした。
酒粕の賞味期限は、来年の4月までとなっている。
厳冬期に、あと3度ほど粕鍋ができそうだ。

奥能登最古の酒造「宗玄」の酒粕です。

白菜たっぷりめの粕鍋。

料理本『鍋の天下一品』には入っていなかった大根も入れました。

翌朝には、野菜はとろとろになっていました。

酒粕は、焼いて食べるのも好き。

お餅のように、うっすらですがぷくっと膨らみました。2枚目は砂糖を添えて。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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