近所にオープンしたばかりのうどん屋へ、お昼を食べにいった。
「虎と草」という、風変わりな名の店だ。
夫は、おすすめとある「名水地鶏と野菜の天ぷらうどん」。わたしは、辛印のついた「肉味噌麻辣鍋焼きうどん」をオーダーした。
天ぷらうどんは、関西風の薄い色のお出汁。生まれも育ちも神戸の夫は、とても喜んでいた。そして、肉味噌麻辣鍋焼きうどんは、しっかり辛くて、なんともなつかしい味がした。
そうだった。30年ほど前になるだろうか、麻辣味を好んで食べていた時期があったのだった。
その頃、今はもうない立川の雲呑麺屋さんに、飽きることなく通っていた。
まだ若かったわたしは、舌が痺れて何度もむせる激辛の麻辣味が、大好きだった。
「虎と草」の肉味噌麻辣鍋焼きうどんは、そこまでは辛くない。常識的な辛さで、しかしちゃんと辛い。このちょうどよいさじ加減が大切なのだと、歳を重ねた今ならわかる。
しかし、なつかしい。
ほかのうどんも食べたいけれど、次回も肉味噌麻辣鍋焼きうどんを頼んでしまいそうだ。

「肉味噌麻辣鍋焼きうどん」です。

しっかり辛いのが、うれしかった。

夫が食べた「名水地鶏と野菜の天ぷらうどん」。

真っ白な霧の日でしたが。お客さんは入っていました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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