週末「桃花橋公園展望台」で富士山を眺め、「南アルプス市立美術館」へと向かった。
「土と共に生きる~三井康生展」を観ようと出かけたのだった。
以前からご縁がある陶芸家で、葡萄や桃などの枝を燃やした灰の釉薬を使い、ぬくもりあるうつわを作る作家である。
巨峰の枝を燃やした灰を釉薬に使うことで、まるで果物の巨峰のような紫色が出る。10年ほど前、初めて作品を観たときには、その不思議さに驚き、美しさに目を見張った。
今回あらためてじっくりと見せていただいて、作品の深い味わいに触れることができた。
葡萄の枝がつくる深い紫色。桃から出る明るい青、水色。桜桃(さくらんぼ)の優しいピンク色。
ご本人にもお話をうかがうことができ、釉薬を塗り窯入れをして焼くときに、少しずつ底の方へ流れていくように作っているのだと聞いた。それで、うつわの底には釉薬のたまりのようなものができ、葡萄なら紫、桃なら青の濃い色が出るそうだ。
それも、土によって、まったく違う色になることもあり、窯を開けるたびに驚きの連続だという。
長い修行と経験を積み、それでもままならないおもしろさが陶芸にはある。そのひとつひとつを受け入れて、いつくしんでいる様子が印象的だった。
きれいなものを観る時間はいい。あらためて、思った。
「「土と共に生きる~三井康生展」は、22日まで。

「南アルプス市立美術館」駐車場前の看板。

「南アルプス市立美術館」外観です。

9年ほど前に購入した、直径13センチほどの中皿。我が家にある唯一の三井康生作品です。巨峰の枝の灰でできた釉薬を塗って焼いたと聞きました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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