漫画『きのう何食べた?』のシロさんは、共に暮らす恋人のケンジに「副菜の鬼」と呼ばれている。
「もう一品」作らずにはいられない呪いにかけられているかの如く、副菜を作ってしまう。
かくいうわたしも、夕飯の支度をほぼ終えた辺りで、どうしても、何か足りないような気持ちになってしまい、「もう一品」作らずにはいられなくなる。
その心理は?
身体のために、野菜をたくさん摂取したい。
食べ終えたとき、物足りないと思いたくない。
テーブルにたくさん並ぶと、楽しい。
などと、以前は分析していた。これは、わたしの心理に近い。
だが、『きのう何食べた?』で、結婚式を挙げたふたりの食卓を読み進めていくうちに、シロさんはそれだけじゃないよなと思えてきた。
還暦を迎えたシロさんは、言葉で愛を語るタイプじゃない。2つ年下の乙女なケンジは、それがちょっと不服でもある。シロさんはそれを知っているが、クールな自分を変えたりはできない。ケンジも、そんなシロさんが好きでもある。
その言葉にできない部分を、シロさんは料理で表現しているのだと思う。
あらためて言わずとも、それがこの漫画のテーマなんだけど。
歳を重ね、わたしは野菜がどんどん好きになっている。
それが副菜を「もう一品」プラスしてしまういちばんの理由かもしれない。
でも、お肉も魚も大好き。食べることが、好きなのだ。
ずっと健康で、好きなものが食べられるように、食卓を整えていきたいと思うこの頃である。

夫にリクエストされた鶏の照り焼きの夕餉。

副菜のキャベツのバター炒めと、ほうれん草とウインナのバター炒め。このキャベツが硬くて生ではおいしくなかったので、煮たり炒めたりしました。じっくりバター炒めにすると、おいしく食べられました。

市内の農家さんの新鮮なクレソンを産直で見つけたので、玉葱とツナのサラダも。

こちらは、どれがメインかわからないような豚柳川の夕餉。メインは右のうつわ。菜の花のお浸しと、茄子のチーズ焼き、冷奴。

最近の我が家の冷奴のブームは、能登の塩と旨ダレを合わせてかける味。身体に悪そうだけど、やめられないおいしさです。

プラスαでよく作る、南瓜の煮物。

これも。うつわで和える白菜のコールスロー。

23巻で、ふたりは結婚式を挙げました。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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