「ああっ!」と、夫が叫んだ。
「Blowin’ in the Wind」で鰻を食べたあと、車で1分の滝へ寄ったときのことだ。
「大滝」という、「千ヶ滝」「宮詞の滝」と並ぶ「大門川三滝」のひとつ。手つかずの自然が人気の観光スポットだ。
3年前に「千ヶ滝」は訪ねていた。
夫が叫んだ理由は、滝を楽しんで、さて帰ろうという段になり、あるものを見つけたからだった。
「滝見観音!」
わたしたちが滝を見ていたその背後の大きな石の上に、観音様がおわしたのである。石仏好きの彼にとっては、喜びが混じった歓声だった。
「ああっ!」家に帰り、庭で今度はわたしが叫んだ。
句会でもらった月見草の苗を庭に植えようと土を掘っていたら、突然大きな蜥蜴が身体をうねらせ飛び出してきた。尻尾まで入れたら20㎝はある薄茶色の大人の蜥蜴だった。蜥蜴は好きだし、向こうが許してくれるのなら手に乗せたってかまわないのだが、一瞬蛇かと思った。さすがに、蛇は勘弁してほしい。
こちらは、驚きの「ああっ!」であった。
しかし最近もっとも多い「ああっ!」は、「ああっ、忘れた!」である。
持っていくのを忘れた。買ってくるのを忘れた。寄るのを忘れた。約束を忘れていた。
しまった! 失敗した! の「ああっ!」だ。
日ごとに失敗が増えていて、そのためにかかる時間も増えている。
会社を引退したのに、どうしてこんなに忙しいんだろうと友人にこぼしたばかりだが、そのせいも多々あるのだろうな。

「大滝」です。来月、『地球の歩き方』山梨特派員ブログに記事をかく予定。

この橋を渡って帰ろうかと思って振り向いたら。

観音様の姿が見えました。

かいてあるもんね。

こちらは、句会でいただいた月見草の苗。

ここに、大きな蜥蜴が眠っていました。

こういう風景を見ると、感嘆の「ああっ」が漏れますね。
あ~私も時々叫びます。
忘れた!のあ~です。
年のせいもありますね。
さえさんのご主人はいろいろやりたいことが多い方とお見受けいたしました。
それで早々と会社を引退されたのですね。
夫は69歳まで働きました。
私的にはもう少し働けたのに…と内心思いましたが、好きなこともしたいのかあっさりとやめました。
でも年金生活に入ると、そう何でもはできないのです。(金銭面です)
でも欲望はキリがないから、いまの環境で何とかしていこうといつも話しています。(アキラメです)

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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