一月も後半となった。
「一月」は、冬の時候の季語。
一年の最初の月。寒に入るのはこの月の初旬で、冬の一番寒いころ。さまざまな新年の行事が行われる。
『俳句歳時記・冬』より。
一月の川一月の谷の中 龍太
飯田龍太の代表句の筆頭に揚げられる句だ。『語りたい龍太 伝えたい龍太――20人の証言』で、数人の俳人が読み解いていた。
琅玕や一月沼の横たはり 石田波郷
「琅玕(ろうかん)」は、エメラルドグリーンの宝石、翡翠のことだそうだ。翡翠色の一月の沼。「橫たはり」に情景が広がっていく。
一月や去年の日記なほ机辺 虚子
年が変わって1月。まだ去年の日記が机辺(きへん)に置かれている。慌ただしく過ごした師走の様子や、年が明けホッと力が抜けた感じなどが伝わってきた。
一月の日のよく当たる家ばかり 久保田万太郎
木々はすっかり葉を落とし、どの家にも日が当たっている。ぬくもりを感じる句だ。一月の寒さのなかでは、太陽の光ほどありがたいものはない。龍太のこの句を思い出した。
大寒の一戸もかくれなき故郷 龍太
また「睦月(むつき)」は旧暦一月の異称だが、春の時候の季語となっている。
筑紫野ははこべ花咲く睦月かな 杉田久女
なんとも春らしい句。
ほかにも一月の異称はある。
初春月(はつはるづき)春の始まり
太郎月(たろうづき)最初の月
早緑月(さみどりづき)木々の緑が芽吹き始める頃
寒さ厳しいなかで、人は春を思う。

YasuoMaedaのカレンダーも、9年目。防災のシステムを作っている会社に「日常の大切さを感じられる写真を」と依頼され、作り始めてからは8年目になりました。
1月の写真は、2018年ミラノ(イタリア)、2019年パレルモ(イタリア)、2020年ポルト(ポルトガル)。

2021年アレンテージョ、2022年ポルト、2023年リスボン。この3枚は、どれもポルトガルです。

2024年ローマ(イタリア)、2025年アルマグロ(スペイン)、2026年ピント(スペイン)。
その月をイメージして、写真をセレクトしているのだと思います。「一月」という季語のイメージも、きっとそれぞれの人のなかに根づいているのでしょう。
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随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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