能登へ行く途中の富山では、立山連峰を望む雨晴(あまはらし)海岸へ行った。
1日目に、あまりに綺麗に連なる雪嶺が見えていたので、突如行こうということになったのだが、けっこう遠かったうえに、驚くほどの人で駐車場に車を停めることもできず、道々山々を眺めつつホテルへと帰ったのだったが。
「雪山」「雪嶺(せつれい)」は、季語「冬の山」の傍題である。
雪山を匐ひまはりゐる谺かな 蛇笏
「匐(は)ひまはりゐる」に雪に覆われた真っ白な山肌を谺(こだま)が自在に飛んでいる、遊んでいるような風景、と以前も紹介した。蛇笏の生家のすぐ近くからは、白根三山が見える。雪化粧するのがほかの山々より早く目立つ、富士の次に高い北岳と、間ノ岳、農鳥岳の3つの峰だ。
雪嶺の畦の焚火に誰もゐづ 秋元不死男
雪嶺の厳しさと、誰もいない畦の焚火の淋しさ。厳冬期の凍ったような寒さを想像した。
雪嶺よ女ひらりと船に乗る 石田波郷
「ひらりと」が素敵。ひとり旅立ったのだろうか。美しく強い女性を思い浮かべた。
綺羅星は私語し雪嶺これを聴く 松本たかし
なんともロマンチック。何億光年も離れている星と高い嶺を近く感じて、会話するかのように捉えるのは人の心のみ。
3,015mの立山を頭に連なる立山連峰は、古来より「立山七十二峰八千八谷」と謳われる群峰だそうだ。明野から見える山々とはまた違う白い大パノラマを見せてもらった。

びっくりするほどの人と車に、すぐにUターンして離れた雨晴海岸。

この浮島越しの立山連峰が、フォトスポットになっているようでした。助手席の窓からパチリ。

富山のホテルへ向かう途中、休憩した海の近くから。

どれが立山で、どれが剱岳なのか、まったくわかりませんでしたが、綺麗でした。

海と山を一緒に眺められることが、海なし県に暮らすわたしには夢のようです。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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