夫のグループ展で東京に出かけた際、夫婦で母のところへも顔を出した。
久しぶりに夫の顔を見て、母はとても喜んでいた。夫も、久しぶりに母の顔を見て、顔の色艶が良くとても元気そうだと喜んでいた。
夫は1時間ほどしてグループ展へ向かったが、わたしは母の話を聞いたり、頼まれごとをして買い物したり、ゆっくりと過ごした。
そのとき、母がふとわたしの肘の傷に目を留めた。
「それ、だいじょうぶ?」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。もう治りかけだよ」
たいしたことのない小さな傷だが、気になるのだと思った。自分では、キッチンで壁にぶつけただけの擦り傷のことなどすっかり忘れていた。
子供たち3人を代わる代わる風呂に入れていた頃のことを、思い出した。
風呂上がり、誰かの膝小僧の傷に薬を塗らなくちゃ、そう思って軟膏を片手に3人6つの膝小僧を探すのだが、傷は見つからない。なんと傷は自分の膝にあった。そんなことが、一度や二度ならずあった。
今度はそっちかと、移動する擦り傷に翻弄された日々だった。
東京の街歩きは、山梨とはまったく違い独特の雰囲気を持っていた。
小さな旅を思い出しつつ、かさぶたがとれて小さく赤い痣だけが残った肘をぼんやりと眺めている。

母の施設のすぐそばにある「見次公園」。

行きは公園の階段を下りて、帰りは上って、駅から10分ほど歩きます。

釣りやボート遊びができる公園です。

白い百合が咲いていました。なに百合だろう。

家とは違うピンク色の紫陽花も。

こちらは、宿泊した東中野のアパート近くの公園で。やっぱり紫陽花はピンク。土がアルカリ性なのかな。

マンションや住宅に囲まれた小さな公園です。

木立朝鮮朝顔(きだちちょうせんあさがお)。

すぐ近くを、神田川上水が流れていました。
暑くなりましたね。
お母様、お元気そうで本当に良かったです。
何気ない会話が尊いですよね。やっぱりいつまでも親は親で、小さなことが気になるのですね。
ご主人にも会われて、嬉しそうにされているのが何よりでした。
うちは、父の法事以来、夫は母と会っていません。
コロナ禍だったり、今いるところが面会が限られていたりで・・・。
私もそうそう会えないぐらいなのですが、もうだんだんわからなくなっては来てますが、
人が会いに来てくれるというのが、刺激になるのでしょうね。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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