朝ご飯。週に5回は焼く、目玉焼き。
ということは、1年に焼く260回焼いているわけで、当然だが失敗する日もある。
黄身が割れることが大半だが、このあいだは皿にのせる際にきれいにひっくり返ってしまった。
「こういう焼き方もあるみたいだけど、不本意」
ブツブツつぶやきつつ、食卓を整える。
ひっくり返して焼いた半熟の目玉焼きには、英語では「over easy(オーバーイージー)」と呼ぶそうだ。直訳すると「とっても簡単」になるが「半熟」という意味らしい。
片面だけ焼いた目玉焼き「sunny side up(サニーサイドアップ)」のひっくり返したバージョンということで「Sunny side down(サニーサイドダウン)」とも言う。
ひっくり返して、もう少し固まるように焼けば「over medium(オーバーミディアム)」。しっかり火を通せば「over hard(オーバーハード)」。
焼き方によって名前が違うのは、たぶん朝食をカフェなどでオーダーするためだろう。朝、外食する率が高い文化のなかで、目玉焼きの複数の名前が生まれたんじゃないかな。
朝食を家で食べる率が高い日本では、それぞれの家庭の目玉焼きはあれど、焼き方別に呼ぶ必要がない。
目玉焼きがひっくり返ったら、こう言おう。
「今朝は、オーバーイージーにしてみたよ」
普通の朝ご飯のように見えて。
目玉焼き、きれいにひっくり返っています。盛りつけ段階でひっくり返ったので「オーバーイージー」とは言えませんが。
もうこのままご飯にのっけちゃえ、と思いましたが、やっぱり破裂。いずれは壊して食べるんですけれどね。
普通に焼けた日の目玉焼き。水を入れて蒸し焼きにしているので、名前は「basted egg(ベースドエッグ)」。
bastedは「やっつけられた」などの意味を持つようですが、eggがつけば「蒸し焼きの目玉焼き」の意味になるみたい。
目玉焼きとは関係ないけれど、胡瓜をいただく日々。採れたて!
いただいた日は、お味噌やマヨネーズをつけて、囓ります。
あとは、酢の物にしたり、浅漬けにしたり、クラゲと中華風に和えたりします。胡瓜の季節、やって来ましたね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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