数日前、市内の白州町に行く用事があり、ふたたび夫の石仏巡りにつきあった。
「石尊神社」は、赤松と杉の林の奥にある古くから信仰されていた神社で、岩登りかと思うほどの急な階段を上ったところにある。
階段の途中、何体もの石仏さまがこちらを見ていたが、10体以上が拝殿前の開けた場所を取り囲むように安置され、拝殿の左には、不動明王と、制吒迦童子(せいたかどうじ)、矜羯羅童子(こんがらどうじ)もおわした。
ふたりの童子が、なにか心に残ったので調べてみた。
怒りの表情で炎を背にまとう「不動明王」は、大日如来の化身とされる五大明王のなかでも中心的な存在。
人々の迷いや邪悪な心を断ち切るための剣と縄を持ち、人を救うまでここを動かないと「不動の姿」をしているという。
動かないので使者が必要になり、八大童子を従えているらしい。
その八大童子は揃って祀られていることは希で、大抵は「動・剛」のたくましい制吒迦童子と「静・柔」の優しい矜羯羅童子を従えているとか。
迷いから救い、邪悪な心を断ち切るために、童子たちは働いてくれているんだね。
「煩悩退散」
しんとした心持ちで、石仏さまに手を合わせる時間もいい。

まさに、鎮守の森の神社。

奥の鳥居をくぐると。

えっ、ここ登るの? という石段が。

石段の途中には、心惹かれる石仏さんも。

着いた~ゼイゼイ、は~。

拝殿と、童子ふたりに慕われる不動明王。

左は、やんちゃなセイタカくん。右は、物静かなコンガラくん。
拝殿で拝んで、石仏さんたちに挨拶して、水分摂って休憩しました。

さっ、降りますよ。わ、降りる方が怖い!

石段を降りきってホッとして、この参道は、季語でいう「木下闇」だろうか、それとも「緑陰」だろうかと考えながら歩きました。

足もとには、フタリシズカが群生していて、静かに不動明王を慕う、童子ふたりのようでした。
群れ咲いて二人静と云ふは嘘 高木晴子

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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