リュウジの「レンコンのカルパッチョ」が簡単で美味しくて、よく作る。
正しくは「焼きレンコンと椎茸のカルパッチョ(すだちソース)」なのだが、きのこを変えたり、レンコンの厚さを変えたり、すだちを瓶入りのものに簡易化したり、アレンジし放題。名前からも遠ざかっている。
酢鶏(酢豚の鶏肉バージョン)の夕餉。合せようと思っていた麻婆豆腐の挽肉を買い忘れ、冷蔵庫を物色した。
冷凍庫にワカサギがあり、天麩羅にすることに。野菜庫にはレンコンがあり、これでリュウジの「レンコンと椎茸のカルパッチョ」にするかと考えるが、椎茸は酢鶏にたっぷり入れたい。そこでエリンギが登場。エリンギと合わせるなら、レンコンもちょっと分厚めにしたい。
そんなふうにして、すだちの皮をすりおろすリュウジの味からは離れてしまったが、家庭で食べるには十分な美味しさに仕上がった。
「これ、美味しいね」
夫には、初めて食べるレシピのように新鮮だったようだ。
こうして、だんだん我が家の味はできていくのだなあと、レンコンによって可視化されたのだった。
エリンギと合せるので、レンコンもちょっと分厚め。以前、金継ぎ教室で錫(すず)で継いだ平皿に盛って。
ずいぶんまえに、夫が気に入って購入してきた皿です。
錫の色合いがよく合います。
釣りが趣味というご近所さんにいただいたワカサギの天麩羅。これがあるから、レンコンは揚げ物にするのをやめました。
塩糖水に1日だけ漬けた鶏もも肉で作った酢鶏。ここに一番採り生どんこを入れたので、レンコンはエリンギと合わせることになりました。
鶏肉、やわらかいうえに味も濃くなく、美味しく仕上がりました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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