CATEGORY

BACKNUMBER

OTHER

はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

新米の力、種の力

今年も、新米が届いた。毎年、近所の田んぼのお婆ちゃんから買っているお米。モミを突いてその日のうちに届けてくれる、ほんまもんの新米だ。
さっそく精米し、炊いて食べた。
「今年は、美味しくできたよ」とおばあちゃんが言う通り、例年にも増して甘くもっちりとしたご飯が炊きあがった。それを噛みしめるとき、至福の時というのはこういう瞬間を言うのだなとしみじみ思う。

 

そして、瑞々しい新米を食べると、不思議と力が湧いてくる。
以前、初めて種まきから米作りをしたという人が、言っていた。
「米って、米粒を撒いてできるんだよ。すごいよね」
一粒のお米も、種なのだ。
モミを突く前の米を土に撒けば、そこから芽が出て稲穂を揺らし米ができる。
「そりゃあ、力も湧いてくるはずだ」
生まれてこの方、いったいいく粒の米を食べたのだろう。その米がもし芽を出していたら、どのくらいの広さの田んぼになるのだろう。
身体のなかで、一粒の米が芽を出す様子を思い浮かべる。
陽の光を浴び、土の栄養とたっぷりの水を吸い、ぐんぐんと伸びていく。そして重そうに稲穂を垂らす。
「命の起源って、いまだ科学でも解明できてないんだよな」
不意に、何が不思議で何が正しくて何があり得ないのか、判らなくなった。

cimg0760
新米、炊き立て、つやつや、もちもちです。

cimg0759
夜は晩酌をするのでご飯を食べないのですが、特別に炊きました。
根菜たっぷりの豚汁と、大根と鶏肉の煮物、小松菜と鶏の辛し和え。

cimg0792
炊いた残りは、おむすびにして一人ランチに。

cimg0774
玄米で1年分、田んぼのお婆ちゃんから買っています。
よく見ると、まだ緑がかった色をした米粒もあります。

cimg0768
自動精米機に、精米しに行きました。30kg300円です。

cimg0777
町内の田んぼは今、稲刈りを済ませた田んぼとこれからの田んぼが、
入り混じっている風景です。

cimg0781
稲刈りを済ませ、天日干しをしている田んぼもあります。
干してからも米は稲の栄養を吸い、成長していくそうです。
お米を干すために、木製や竹、金属で組み立てたものを、
山梨では「牛」と呼ぶそうですが「馬」と呼ぶ地方もあるとか。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

ご意見などのメール

CATEGORY

カテゴリ

BACKNUMBER

バックナンバー

CALENDAR

カレンダー
2024年4月
« 3月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

COPYRIGHT © 2016 HARINEZUMIGA NEMURUTOKI. ALL RIGHTS RESERVED.© 2016 HARINEZUMIGA NEMURUTOKI.