なぜだろう。
下手だとわかっているのに、無性に編みたくなる。
編みかけて仕上がらなかった数々の編み物たち。
もうやめようと、毛糸は手話教室の編み物が得意な先輩にもらってもらった。
編み図のあるマフラーなどならまだしも、最後のひとつになった気に入りのアクリルたわしを再現しようなどと、無謀にもほどがあるとわかっている。
それでも、アクリルたわしだ。
短時間で編み上がるし、上手くできなくても使えばいい。
アクリル毛糸だから、百均で気に入った色を選ぶこともできる。
逡巡したあげく、久しぶりに毛糸を買った。
とても久しぶりに、かぎ針を出す。
わくわくした。
こういうのをまさに、下手の横好きというのだ。
【下手の横好き】
下手なくせに、その物事をむやみに好み、熱心なこと。
デジタル大辞泉より
「好きこそものの上手なれ」という言葉もあるが、上手くいかないことのなんと多いことか。
とても気に入っているツートンのアクリルたわし。今ではどこにも売っていません。宮城県のグループで、東日本大震災で被災した女性達が編んだものです。似たものは、メルカリとかでも売っていますが、上品さが違うの。
北欧風にしようと、百均で買った毛糸。
なんとかできましたが、不格好。
たぶん、編み目がきつすぎたんだと思います。
横から見ると、違い歴然です。でももちろん使います。タワシなので、気軽に使ってまた挑戦しようと思います。見本は永久保存版かなあ。なかにスポンジか何か入れているんだと思いますが、それもわからないまんまです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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