いただいた独活(うど)は、辛子酢味噌和え、皮のきんぴら、肉巻きにして、毎日食べている。
「独活」は、春の植物の季語で、「芽独活」「山独活」「もやし独活」「独活掘る」などの傍題がある。
雪間より薄紫の芽独活かな 芭蕉
たしかに、若い独活は薄い紫色をしている。
独活刻む白指もまた香を放ち 木内彰志
こちらも、うなずける。匂いを放つだけじゃなく、石鹸で洗っても落ちない灰汁が指につく。包丁にも、灰汁がべったりと付着している。
この山菜の灰汁の強さは、料理してみないとわからない。
山椒の新芽も、辛子酢味噌和えに使ったので、こちらも調べてみた。
同じく「山椒の芽」も春の植物の季語で、傍題に「芽山椒」「木の芽(きのめ)」などがある。
「木の芽(このめ)」と読むと、春に芽吹く木々の芽の総称となり、違う意味合いの季語となるそうだ。
山椒の芽母に煮物の季節来る 古賀まり子
春は煮物の季節なのか、とちょっと意外に感じた。昔は今のように、どの野菜もいつでも手に入るということがなかったということか。
一椀に木の芽のかをり山の音 長谷川櫂
「山の音」というのは、木の芽を叩いて香りを出すときの音だろうか。明日から、毎朝の味噌汁に木の芽を浮かべようか。そんなことを思わせる句。
山菜は昔から、ほんとうに人の暮らしに隣り合わせていたのだなあと、最近『歳時記』などの俳句を鑑賞し、たびたび感じ入っている。
たくさんいただきました。この色は薄紫、赤紫?
皮を剝いて、薄切りにして、水にさらして。
生のまま、辛子酢味噌で和えました。
庭の木の芽が芽吹き始めて、それをのせました。もう花が咲きそう。
山桜の花びらが、木の芽に舞い落ちていました。
独活の剝いた皮は、きんぴらに。左の影は?
数年前、夫の会社を引退したときに、退職祝いで貰ったグラス。ビール専用にしています。
独活三昧の朝ご飯を3日間、楽しみました。
こってり肉巻き。この豆板醤の利いたワイルドな味つけが独活にまた合うんです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。