スペインの旅は、マドリッド中心街南にあるピントから始まった。
去年旅したローマでは、郊外のトラステヴェレに滞在し、中心街の喧噪から少し離れた土地を選んで、とても居心地がよかった。
そんなことを踏まえて、夫が検索に検索を重ねて選んでくれたのは、マドリッドの主要駅アトーチャから国鉄レンフェで25分ほどの郊外ピントだった。
ピントは、長閑な住宅街だった。
集合住宅、駐車場が広がる広場、公園、小さな自動車整備工場、フィットネスクラブなどが多い、言わばマドリッドのベッドタウンだ。
アパートはもちろんだが、ピントは物価が安かった。
軽く食べようと入ったバルで、ビールとワインをオーダーすると、2品のタパスがついてきて、5.5€(約850円)だった。
そして、ピントでは英語が通じなかった。
「two beer please」とオーダーすると、疑問符が浮かんだような顔をしたので「Dos cervezas por favor」と、これだけはよく知っているスペイン語で言うと、「ああ、セルベサ(ビール)ね」とすぐに持ってきてくれた。
もっとスペイン語を勉強しておけば、と思ったところで時すでに遅し。
そんなこんなで、旅は穏やかにスタートしたのだった。
アパートを借りたのは、3階建てのアパートが建ち並ぶ駅から10分とかからない場所でした。
この真ん中の建物です。
集合住宅の1階には、バルやレストラン、薬屋、床屋、スーパー、肉屋、魚屋などなどが入っていました。駐車場になった広場前で。
駅からすぐの場所にあった古い煙突。てっぺんには、たぶんコウノトリの巣が。
煙突の向かい側には、「Torre de Eboli(トレ・デ・エボリ) 」という14世紀の史跡があって、反対側からみると屋上(?)に小さな十字架が見えました。長い歴史のある街なんですね。
国鉄レンフェの駅とは思えないような可愛らしいデザインの駅舎。
初日は、午後3時頃ここへ到着し、シャワーを浴びてから買い物(水、ビール、ヨーグルトなど)がてらピントを歩きました。
スーパーの前の公園にバルがあったので、ひと休み。
旅のスタート1日目の朝食は、地元の人たちが珈琲を飲みながら談笑しているバルへ。前夜、軽く食べてから寝ようと歩いていて、10人くらいで飲んでいる人たちに「ここはいいよ」とすすめられて入ったジモティに愛されているバルです。
カフェラテとパンをなんとか注文できました。パンは、スペイン語でも「パン」です。
「トマトをつけるか?」と、たぶん聞かれたんだと思うんだけど、答えに詰まっていたら、「これはいるか?」とトマトペーストを見せに来てくれました。
スペイン名物「パン・コン・トマテ」風朝食になりました。
Hola!さえさん!
スペインを暮らすように旅をされているんですね!
郊外の様子、普通の人々の暮らしの様子、その土地を知るには、入り込んでいくことが一番のような気がしますね。知らない異国の普段の暮らしを私もたのしみにしていますね。
物価が安いのも嬉しいですね。気楽なバルが近くにあるのもいいですね。
ジモティが集まるところは、美味しいんですよね♪きっと♪
beerが通じないのは、驚きですね。英語圏ってそれほど・・というのも世界を見渡せばわかることなんでしょうね。きっと。
私、スペイン語調べましたよ!
今はこちらは朝なので・・・。Buenos dias! ブエノス・ディアス!
Que tengas buenos dias. 良い一日を!♪
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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