2年ほど前から豆を買っている、甲府の珈琲屋さんを紹介した。
定期的に豆を買うにはちょっと遠いのだけれど、甲府駅から歩いて3分ほどなので、東京に出た際に乗り換え待ちの時間に立ち寄ったり、甲府までほかの用事で車で行ったときに寄ったりしている。
2階のカフェスペースには、シックなドライフラワーが飾ってあり、落ち着ける雰囲気なのがまたいい。こじんまりとしているんだけれど、狭いと思わせない居心地の良さがある。
取材なので写真を撮りたいのだが、その日はお客さんがいっぱいで、ほぼ満席。窓際のカウンターにひとり客の女性と並んで座り、オーダーしたキャロットケーキと珈琲の写真だけを撮ることにした。
そのときふと、ファインダー越しに空が見えた。
珈琲に映った窓の外の空だ。
思わず窓の外に広がる空を見上げた。
「ああ、眩しい」
取材のときにいつも感じる緊張が、瞬時にほどけていくのがわかった。
空が映った珈琲を、ゆっくりと飲む。
いつもと変わらず、すっきりとした味わいだった。
ドライフラワーがまた、素敵なんです。
椅子がいろいろ違うのも、いいなあ。
キャロットケーキにはクリームチーズを合わせてあって、甘さ控えめ、なつかしい味。珈琲はバイシャをいただきました。すっきりとした美味しさです。
このとき、珈琲カップのなかに空が見えました。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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