すっかり鍋の季節だが、温かいスープもよく煮る。
コンソメスープは少なめに煮て食べきることもできるが、ミネストローネはトマト缶をひとつ使い切る量を煮るので、けっこう何日も食べ続けることになる。
特に寒い季節には、よく煮るミネストローネ。
そもそも、どこの国の料理なんだろう。
イタリアだった。
そういえば、去年読んだ『チーズと豆と塩と』で、ミネストローネを煮ていたのは、イタリアのピエモンテ州で暮らす女性だった。
(イタリアのほか、スペイン、フランス、ポルトガルの4編の食をテーマにした短編小説が収められている)
堅苦しいルールはほとんどない。
野菜はなんでも入れていいし、豆やパスタや米を入れることもあるし、ベーコンやウインナーなどを入れても入れなくてもいい。コロンブスが持ち帰るまでトマトも入っていなかったというから、「トマト味の野菜スープ」=「ミネストローネ」とも言えないのかもしれない。
語源はラテン語の ministrare (給仕する)であり、日本語で言うところ「まかない(賄い)」といった意味。
by Wikipedia
賄いか、と合点がいく。
余り物の野菜を煮込めばできる、栄養たっぷりの温かい食事。たしかに賄いにぴったりだ。
3日目のミネストローネに、冷凍ご飯と炒めたズッキーニを入れてひとりランチを賄い風にした。
赤いスープカップに、赤いミネストローネ。すでに、三日目。
キャベツ、人参、玉葱、セロリ、ベーコンとトマト缶入りのスープです。
残り物のミネストローネの朝餉。
ミネストローネに合わせて、洋風に。サラダとスクランブルエッグ、赤大根の酢漬けは、ピクルス? &椎茸のバター焼き。
ご飯には、いつもの「ふじっこの生姜こんぶ」も。
ご飯を一膳分入れたら、リゾットのようになりました。なにがミネストローネで、なにがリゾットなのか。名前を超えて、国を超えて、家庭料理です。
☆『地球の歩き方』山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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