1月の句会は、「初明り」「若菜摘み」がお題。
「初明り」は、元旦の朝初めて射してくる太陽の光のこと。
元旦や手を洗ひたる夕ごころ 芥川龍之介
例に上げられたこの句は、「来客や初詣など華やかに過ごす元旦の夕方、ちょっと淋しい雰囲気を味わう」という意味を持つそうだ。
「若菜摘み」は、1月7日の7種の菜を摘むこと。七草粥。
関連した季語はほかに、「若菜狩」「初若菜」「七草菜」「母子草(春の七草のゴギョウ)」「七草粥」などがある。
草の戸に住むうれしさよ若菜摘 杉田久女
「草の戸」は粗末な家のことで、貧しい暮らしのなかで若菜を摘むささやかなうれしさを詠んでいる。
先生のアドバイスは、正月はめでたい日というのは当然のことで、わざわざおめでたい日にめでたいと言わないのが基本。さりげなく日常の動作などを工夫して詠むとよい、とのことだった。
わたしの句は、こちら。
柚子香る朱色の椀の初若菜
七草粥なのかよくわからないというご指摘をいただいたので、直してみた。
柚子香る朱塗りの椀の七草菜
柚子は秋の季語だそうだが、柚子は香っているだけだし、七草菜ときっぱり1月7日に限定した強い季語を使えば問題ないそうだ。
言い過ぎない。単純に。素直に。言葉が重ならないように。当たり前すぎる言葉は使わない。家族をかく場合には、甘くなりすぎず突き放してかく。
そして、句会で選ばれなくてもくよくよしない。
先生の言葉に、ひとつひとつうなずいていく。
2月のお題は「春めきて」「薄氷(うすらひ)」。
少しずつだけれど、俳句に親しんでいく感じが心地よいこのごろだ。
七草粥の写真がなかったので、12月に3年ぶりの女子忘年会ランチで食べたお粥を載せようと思います。3年ぶりなので、ちょっと贅沢しました。
美しい器と優しい料理が印象に残った東京は高輪「三友居」で。
京料理のお店なので、京野菜がふんだんに使われていました。
「聖護院かぶら」の熱々な逸品。このたっぷり柚子が、俳句を読むときにイメージのなかにあったのかも。蕪も春の七草ですね。
お粥は、朱塗りの椀ではありませんでしたが、赤い蓋。心も身体も温まった忘年会でした。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
こんばんは。
そちらも寒いことでしょう。
句会の様子楽しく拝見させていただきました。
さえさんの句もとってもいいですね。
先生のアドバイスも、なるほどな~と思いました。
美味しそうなお料理の数々、器の美しさも堪能させていただきました。
私も3年ぶりの女子会、やりたいな~。
持ち寄りで我が家でやってもいいなあ~と今思いました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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