金曜の午後、お隣りは韮崎市の甘利山にひとり登った。
ツツジが一面に咲く観光スポットで、先週、開花情報が出たところでの取材である。山と言っても、駐車場から頂上まで徒歩30分ほど。しっかりした靴を履いていれば、登山仕様のものではなくとも登れるハイキングコースで、その気楽さが、観光客を呼び寄せる魅力のひとつだ。
暑い日で登り始めは急な山道だったが、木々が生い茂る森のなかの道で涼しく気持ちがよかった。道も歩きやすく整備され、小さな野の花に名前をかいた札を立てたりしているところから、人の手をかけ大切に保護しているのがわかる。ツツジが咲く場所までは、森のなかをその草花たちを楽しみながら登った。
ところがツツジが咲く場所まで登り、首を傾げた。
花に元気がなく、思っていたより数も多くなかった。かといってまだこれから咲く蕾ばかりというわけでもない。
板張りの遊歩道を歩く途中、立ち話をしているおじさま方に訊いてみた。
「今年はツツジ、少ないんでしょうか?」
「桜のあとに霜が降りたから、花芽がやられちゃったんだよ」
「鹿の被害も、年を追うごとに深刻らしいね」
富士山を含む周りの山々が見渡せる、ハイキングにも気持ちのいい山だけれど、今年のツツジは旅人におススメするわけにはいかないようだ。
大切に保護している人たちがいて、それでも自然の大きさには太刀打ちできない。ニュースになるような大災害ではなくても、自然のなか日々喜びを見つけたり、落胆したりしている人たちがいるのだ。
甘利山のツツジ、来年は鹿にも霜にやられずに、多くの花を美しく咲かせてくれますように。
そんなことを考えながら下山していたら、道を1本それてしまった。
どちらも同じ場所に行きつく道だったからよかったものの、来た道と違うと気づいたときにはゾッとした。山を、自然を、甘く見てはいけない。
きれいに咲いているツツジを選んで、写真を撮りました。
鹿と霜の被害だとの話を聞いた遊歩道。標高の高い場所ならではの草花たちが咲いていて、名前をかいた札を立て大切に保護されていました。
山頂は、1,731mもあるんですね。耳がキーんとなりました。
帰り道、富士山がほんのちょっとだけ顔を見せてくれました。
取材お疲れ様でした。甘利山ですか~‼
もう、何十年も前に一度った事がありますが、その後は新聞やテレビでの、情報ばかりでした。
野の花に立て札なんて、なかったと思います。
昨今は自然保護の観点から、管理もきっちりされているんでしょうね。
それにしても、道を間違えたなんて……。何事もなく無事に下山できてよかったですね。
ツツジの赤、綺麗です~‼
今はあちこちで鹿による被害が言われていて、共存はなかなか難しいですね。鹿だって生きていかなきゃならないですものね。
何処へ行っても、富士山見えるとホッとします、我が家からは、南の方角に見えます。
悠里さん
甘利山、登られたことがあるんですね。
写真を撮った花以外にも、野の花、保護されて名札を立ててありました。
方向音痴の才能にも困ったものです(笑)
ほんと、何事もなく帰ってこられてよかったです。
ありがとうございます♩
何年も前に、鹿を保護しすぎたせいで増えてしまったようですね。
共存は難しいですよね。
お家から富士山が見えるなんて、いいですね~!
今日は韮崎までの道で、富士山、よく見えました♡
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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