雪解けがまだらに進んでいる庭で、ツグミを見かけた。
十月の終わりごろ、大挙して大陸から渡ってきて、主に山地に棲息。冬は田園に現れる。
『俳句歳時記・秋』からの抜粋だ。
「鶫(つぐみ)」は、秋の動物の季語だった。
人の顔俄にさむし鶫とぶ 右城暮石
ほかにも、「鴨」「鵯(ひよどり)」「懸巣(かけす)」「鶸(ひわ)」「鶲(ひたき)」「椋鳥」「啄木鳥(きつつき)」そして、先日やはり見かけた「鶺鴒(せきれい)」もみな秋の動物の季語だった。
同じように10月頃、渡ってくるのだろうか。
「小鳥」という季語も秋にある。傍題は「小鳥来る」「小鳥渡る」など。
小鳥来て午後の紅茶のほしきころ 富田風生
洒落ている。午後ティーが生まれる前に詠まれたんだろうな。
追憶は大人の遊び小鳥来る 仁平勝
「小鳥来る」という季語には、可愛らしい雰囲気があるのか、遊び心が詠まれているような気がする。心惹かれる季語である。
「冬晴」「冬の空」のように、詠み手の心次第、いかようにも変化する季語もあれば、「小鳥来る」のように、詠み手の遊び心にしっかりと居座る季語もあるようだ。
あ、なんかいる。と2階の窓から。
ツグミだな、と毎年見かけているのですぐにわかりました。
ヘアスタイルが、かっこいいね。
雪は、だいぶ溶けました。
シジュウカラやヤマガラたちも来ています。
冬晴れが続いていますが、八ヶ岳颪が家を揺らす日もまだまだあります。
☆『地球の歩き方』山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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