庭のタカサゴユリが、咲き始めた。
自生して、あちらこちらに増えた花で駆除の対象になることもあるらしい。
それでも庭で可愛がっている分には問題はなく、清楚で美しい花だからと刈らずに咲かせている家も多い。
ふたたび夫に一眼レフを借りて、撮ってみた。
だが、日なたでうまくカメラの画面を見ることができず、データを見てみると合わせていないところにピントが合ってしまっていた。
問題はカメラではなく、自分の目にある。
40歳くらいから始まった老眼だが、ここへ来てぐんと進み、いろいろと不便を感じていた。老眼鏡なしではピントを合わせられなかったのである。
40歳といえば、「初老」という言葉が指す年齢は40歳だと最近知った。
昔は40歳が、最初の長寿の祝いだったそうだ。
老眼が始まる人も多い年頃なのだから、40歳で「老」という言葉がついてもおかしくはないのかもしれないが、違和感は否めない。還暦を過ぎた今の自分に「初老」を当てはめることすら、違和感を覚えていたのだから。
老眼鏡をポケットに入れて、今一度庭に出た。
野に一眼レフを持ち花を撮るTシャツ短パンの初老もとうに過ぎた女、老眼鏡をかける。
俯瞰すると、かっこ悪い。
かっこ悪いが、これが現実である。
いちばん最初に咲いたタカサゴユリ。
「百合」は、夏の季語。
百合ひらき甲斐駒ヶ岳目をさます 福田甲子雄
夫が整備している森にも、いくつか咲き始めました。
最初ピントが合わなくて、老眼鏡をかけて撮り直した1枚。
吾亦紅とカナブン。「吾亦紅」は、秋の季語。ふたたび甲斐駒の句。
甲斐駒の返す木霊や吾亦紅 山下善子
ヘクソカズラ。季語は「灸花(やいとばな)」。お灸に似ていると名づけられたそうです。悪臭がするからと「屁糞葛」と名がついたのはあまりにも有名。
灸花からめるままの道しるべ 野木一柚
ホソバウンラン。海外ではトードフラックス(ヒキガエルに似た一年草)と呼ばれています。『歳時記』には載っていませんでした。
こんにちは。
昨日夕方、やいとばなを大量に抜きました。
秋に金色に輝く実がきれいなんですけどね!
牧野富太郎先生は結構リアルな名まえをつけますね。
40歳が初老ですか?
私はいまだにメガネが要らないのです。
母の主治医からは『ピント合わせの上手い目を持っているんだね』とおだてられていますが・・・。いつまでこうなのか?
一眼レフのピント合わせはむずかしいですよね。
でも、ピントがあった時は本当にきれいです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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