きのうの続き、「俳句の型・その1」で詠んだ、向日葵の句。
向日葵や島にひとつの信号機
北海道の礼文島を訪れたときに、子供たちが都会へ出て行ったときに信号体験がないと危険だと信号を設置したと聞き、印象に残っていて詠んだ句だ。
しかし、礼文島でのことを思い出したのは、向日葵で村おこしをした向日葵畑広がるここ明野の信号を通過したとき、いや、その少し後だった。
明野町のひとつの信号機の横に、向日葵が咲いていた。
「町に5つの信号機」
ふっと、つぶやく。明野町には、信号が5つある。駅もコンビニもないのだが。
思い出す。駅もコンビニもないここ明野が村だった頃に、移住してきた。そのとき、村に信号は3つしかなかった。
「村に3つの信号機」
そして、礼文島の信号へと思い巡らせた。
「島にふたつの信号機」
そう。礼文島には、信号が2つあった。
そこで調べた。ひとつだけしか信号がない島が、どこかにあるのか。
あった。沖縄の南大東島に。
「島にひとつの信号機」
イメージは、礼文島。けれど事実確認は、南大東島。そうして詠んだ句だった。
先生の評は、リズムも収まりもよい、よくできた句だけれど、「島にひとつの信号機」はすでに詠まれているはず、ということだった。
ネット検索したら、有名俳人の句ではなかったけれど、すぐにヒットした。
というオチだ。とほほ。
向日葵と南アルプス連峰。明野サンフラワーフェス。去年の写真です。
八ヶ岳と向日葵。夏に山々がくっきり見えることは珍しく、レアな写真です。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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