「塵も積もれば山となる」
この諺が好きな奴が、身近にいる。
タニタの体組成計である。
体組成計に乗ると、まずコンピュータみたいなものが立ち上がり、すでに登録してあるわたしだと認識する。
そして、「さえさん、Hello」とか「さえさん、がんばっていますね」なんて、挨拶をする。その挨拶が、「さえさん、塵も積もれば山となる」だったりする。
さらに、最後に「電車の中では座りっぱなしではなく立ちましょう」とか「床掃除はモップを使わず雑巾がけをしましょう」など多岐に渡るアドバイスをしてくれる。
そこでもまた「塵も積もれば山となる」が出てくる。
よほど好きな言葉なのだろう。
その諺を実感する出来事があった。
使い捨てコンタクトレンズである。
左右の度が違うので右には右の、左には左のレンズを毎日入れる。そのレンズがなぜか右の方に問題が発生することが多く、右ばかり入れ替えたり捨てたりしていた。
そうこうして長い年数をかけ、左右の枚数になんと一箱分30枚もの差が出てしまい、最近その足りなくなった右のレンズを一箱余分に買い求めた。
塵が積もり山となり、ひと月分となったわけである。
左右の枚数差はなくなったけれど、そろそろ眼科に行く時期かもと考えるこの頃である。
コンタクトレンズは、ワンデーアキュビューモイストを使っています。箱は、以前いただいた京菓子のリサイクル。ちょうどいい大きさです。チャッカマンがあるのは、夫がキャンドルバスタイムを楽しむためです。
タニタの体組成計です。
こんなふうに挨拶してくれます。
そして、こんなふうにひと言アドバイスしてくれます。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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