庭の沙羅の木が、花を咲かせ始めた。
今年は、いつになく蕾をたくさんつけている。
日々咲いては、花を落としていく一日花(いちにちばな)だ。
『俳句歳時記・夏』には、「沙羅の花(しゃらのはな)」という季語で載っていた。
傍題は「沙羅の花(さらのはな)」「夏椿(なつつばき)」「姫沙羅(ひめしゃら)」。
仏陀がその木の下で悟りを開いたとされる沙羅双樹とは別。
「夏椿」が和名だが、詩歌で親しまれた「沙羅」の別名で今も親しまれている。
地に落ちて沙羅はいよいよ白き花 山口草堂
咲いては落ちる沙羅の花。白いまま落ちていく。
ところで、この沙羅の木、わたしはずっと姫沙羅だと思っていた。植えたときに、そう言われた気がするが、季語を調べてじつは沙羅「夏椿」だったと気づいた。
姫沙羅の花は、直径2㎝ほどらしい。5㎝ほどの花を咲かせているわけだから、沙羅「夏椿」だったのである。
まったく思い込みというものは、侮れない。
最近では、自分を疑うことにも慣れてきた。間違った思い込みに遭遇する頻度は、日々上昇傾向にある。自分を疑うことは大切だ。
これまで違う名前で呼んでいた沙羅の木の沙羅の花を、じっと見つめた。向こうも、やっと気づいてくれたんだねと、こちらを見つめていた。
夏椿落ちてゆくとき目を開き 保坂敏子
なるほど、沙羅の花は目のようだ。
沙羅の花です。蕾がボールみたいにまん丸いのがまた可愛い。
花開く途中の姿は、ちょっと眠そうな感じ。朝寝坊さん。
清楚な真っ白というよりは、いたずらっこのような可愛らしさが際立つ花ですね。
庭では、ブルーベリーも色づき始めました。
初収穫。甘~い!
辛夷も、青い実をいくつもつけていました。
栗の花は、満開。
コスモスも、最初のいくつかが花開きました。
去年植えた宿根草も咲いています。名前、忘れた~
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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