庭のハナミズキが咲いた。
咲き始めたと思ったら、花ひらくのはあっという間だった。
雨上がりのきのうの朝、夫に一眼レフを借りて写真を撮った。
赤も、白い花もとても可愛らしい。
「花水木」は、春の植物の季語。
ハナミズキは植物名だが、季語ではその花を意味する。
『俳句歳時記・春』より。なるほど。俳句では「ハナミズキ」で花のことになるから「ハナミズキの花」とわざわざ詠まなくても「花」であると通じるわけだ。
一つづつ花の夜明けの花みずき 加藤楸邨
ハナミズキは、蕾がひらくように咲くのではなく、花びらが少しずつ大きくなっていき、花となる。というか、花びらに見える部分は「総苞(そうほう)」という花を守る役割の葉で、じつは中心部分が花なのだそうだ。
そんなハナミズキの不思議ともいえる咲き方をじっと見つめた句だと思った。
花水木咲き新しき街生まる 小宮和子
ハナミズキは街路樹としても人気の花で、甲府や韮崎にも車で通りながら楽しめる並木道がある。桜並木のような歴史を感じさせる風情はない分、新しい街に似合う。
ハナミズキが咲き、ようやく新年度が始まったなあと感じるわたしは、少し季節に遅れをとっているのかもしれない。
そんなことを考えていたら、こんな句を見つけた。
定年はやがてくるもの花みずき 日下部宵三
すでに引退シニアだけど、どこかうなずける句だった。
赤ともピンクともいえる色合いのハナミズキ。
白いハナミズキと、2本並んでいます。
白い花の方が、まだ少し小さめ。
そして、白の方がたくさん花を咲かせています。
奥の枝にピントを合わせた一枚。
可愛い。
ハナミズキ、咲きましたね。
一青窈さんの歌をまず思い浮かべます。
空に向かって一生懸命咲く姿は健気ですね。
一つづつ花の夜明けの花みずき 加藤楸邨
この句が好きです。
近所にもあるけどまだ咲いていないようです。楽しみだな~。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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