久しぶりに、山梨発ご当地カレーの記事をかいた。
偶然選んだ2つのカレーは、どちらも中辛のビーフカレー。そのどちらも、優しいというか、マイルドというか、やわらかと言おうか。なつかしい味がした。
中辛のすっきりとした辛さと、スパイスや野菜の甘みが、そう思わせたのだ。
NHK朝ドラの『カムカムエヴリバディ』では、今戦後の混乱のなか、赤ん坊を育てながらひとり生きる主人公、安子の姿が描かれている。
和菓子屋に育った安子は、原材料の安いさつま芋で芋飴を作って売る。きのうは亡き父が教えてくれた方法、小麦麦芽で自然の甘みを出しより美味しくなるよう工夫を凝らしていた。
甘いものに飢えていた時代だったのだと、容易に想像できる。
甘さに力と元気をもらい、人々は生きていた。
辛いものが大好きなわたしだけれど、やはり”なつかしさ”というものは甘みから感じるものなのだろうと、カレーの甘みに思う。
夕焼けのオレンジ。ぬくもり。団欒。笑い声。テレビの音。住宅街に漂うカレーの匂い。
”なつかしさ”というワードのなかには、そんなまったりと甘い昭和なピースの数々が散りばめられている。
どちらも中辛のビーフカレーでした。ジャケ買いというわけではありませんが、コントラストも必要かなと選びました。
なつかしい味がすると思った「甲州牛カレー」。
スパイスの優しさにホッとした「無限スパイスカレー」です。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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