昨年、初めて知ったブランド野菜「八幡芋(やはたいも)」を、今年もヨガ友にいただいた。
大粒の立派な八幡芋。さっそく、甘辛く煮て柚子を散らした。
普通の里芋の煮物とは、見た目がそもそも違う。白く上品だ。柚子が似合う。
口に入れると、きめ細やかなとろける食感と、粘り気に驚く。大自然の穏やかな旨味が口のなかに広がる。美味しい。
さすが、特別な土壌でしか作れないブランド野菜だ。
ところで里芋の煮物は、「にっころがし」と呼ぶのだと、ずっと勘違いしていた。
わたしが作るレシピは、料理研究家、土井善晴の父、故土井勝師匠のもので、その名も『土井勝日本料理全書』のなかの「小芋の煮物」。
そのレシピのラストに、こうあった。
煮汁を1/4量まで、煮て煮ころがしにしてもよい。
にっころがしと煮物。つまり違いは、「煮物」の煮汁を煮詰めたものが「にっころがし」なのだそうだ。煮詰める際に焦げないように転がすところから、そう呼ばれるようになったらしい。
師匠。高校生の頃に買った本に載っていたというのに、40年も気づかずにいてごめんなさい。
たくさん煮たので、翌日はアレンジしてみた。
薄味で煮た八幡芋を1㎝ほどの厚さに切り、ピザ用チーズをのせてココットで焼いた。バター醤油味よりも、優しく主張のないマリアージュ。
ワインの食卓にもぴったりな逸品になった。
美味しい野菜は、和でも洋でも美味しく食べられるのである。
☆昨年『地球の歩き方』で、八幡芋を紹介した記事は、こちら
新聞紙に包んで、常温保存するのがいいそうです。包んでくれていました。
いつもの里芋の煮物とは、ひと味もふた味も違います。
『土井勝日本料理全書』上巻は魚介類。下巻は野菜、卵、豆腐、肉などです。バイトして初めて買った料理本。Amazonでも、もう中古品しかありませんでした。我ながら渋い16歳だったこと(笑)
あいうえお順に野菜が並んでいて、さ行の2番目、さつまいもの次が里芋でした。「小芋の煮物」となっていますね。
その煮物にした八幡芋を、チーズ焼きにしてみました。
買い換えたガスコンロには、ココットがついていて、魚焼き網と取り替えて使えます。直火で焼くのでオーブンより手軽でカリッと焼けます。
まずは、ガスコンロに付いているココットに目が釘付けに!
オーブンよりも手軽に付けて便利でしょうね。
美味しそうな里芋、美味しかったことでしょう。
里芋ってなかなか美味しいのに当たりませんよね。
三兆で買ってもそれほど美味しくなかったりしてガッカリ。
チーズ焼きとは洒落ていますね。
昼間なのにワインが飲みたくなりますね~。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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