栗原はるみレシピの「叩き胡瓜の酢醤油漬け」を、お向かいさんに教えて喜ばれた。我が家の夏の定番になりつつある常備菜だ。
じつは同じ農家さんに、同じ日に食べきれないほどの胡瓜をいただいて、「どうやって食べる?」と電話で話したばかりだったので、LINEしたのだ。
すりこ木で叩いた胡瓜を、砂糖大さじ4、醤油、酢1/2カップ、赤唐辛子の輪切り1本を入れたジップロックに漬けるだけの簡単レシピだ。
酢が入っているから日持ちするし、何より美味しい。
その作り慣れたレシピだが、彼女からのLINEのに、
「わたしは胡麻油絶対入れます」
とあり、「アレンジかな?」とクエスチョンマークが浮かんだ。
けれど、レシピ本をよくよく見ると、いちばん下にかかれていた。
好みで胡麻油を加えていただく
作り慣れ、慣れすぎて胡麻油の存在を忘れていたのである。
「胡麻油かけた方が、まろやかで美味しいね」
朝ご飯に出すと、夫がポリポリと囓りながら言った。
【情けは人のためならず】
情をかけておけば,それがめぐりめぐってまた自分にもよい報いが来る。人に親切にしておけば必ずよい報いがある。
日本国語大辞典 第2版より
この諺は、あまり好きではないんだけれど、まさに諺通りの出来事。
お向かいさんに送ったLINEのおかげで、胡麻油のまろやかな味をふたたび教えてもらったのだった。
漬けて2時間置くレシピですが、我が家では翌日まで置いてからの方が美味しいという話になっています。6本漬けました。
胡麻油のまろやかな味わい。お向かいさん、ありがとう。
当然、浅漬けの素でも漬けました。針生姜を入れるのが、我が家流。
野菜の漬物ばかりの朝ご飯。
10本ほど使ったあとの写真です。
もちろん、生で丸かじりもしました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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