今年初めて、素麺を茹でた。
カラッと晴れてはくれないが、ムシムシと暑い。
薬味に茗荷と生姜だけをのせた素麺は、思いのほか美味しかった。
素麺を食べると、つわりがひどかったときのことを思い出す。
素麺しか食べられなかった。
見舞いに来てくれた義母が、錦糸卵を焼き素麺にのせてくれたのだが、それをまったく食べることができず申し訳ないことをした。
それでも、子どもたちは五体満足に生まれ、すくすくと育ってくれた。
たぶん、義母がお腹の赤ん坊のことを思って卵を焼いてくれたことも、わたしが食べたいのに食べられなかったことも、すべてが栄養になっていったのだろう。
素麺は、硝子の器で食卓に出す。
硝子屋を営んでいる夫の友人が扱っている硝子瓶をリサイクルした、うっすらと緑がかった丸い器で、夏になると素麺や、客人に出す胡瓜もみなんかを盛りつけて楽しんでいる。
川魚が涼し気に泳ぐさまが彫られていて、空っぽでも覗き込みたくなる器だ。
硝子の器に水を張って、氷を散らして。薬味は、茗荷と生姜です。
硝子瓶のリサイクル品だという器です。
気泡の隙間を川魚が泳いでいるかのように、模様が彫られています。
雨が、降ったりやんだりの日でした。蒸し暑いですね。
そうめんなどが、一番いいですね。
贈り物と言えば、この辺りは、「揖保の糸」です。
母に贈ると、とても喜んでくれています。
ガラスの器、とても細かい柄で涼し気ですね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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