急に気温が下がった連休から、喉がおかしい。
もう何年も風邪で寝込むことなどなく、おかしいと思ったら1日2日風邪薬を飲めばよくなっていたのだが、喉は次第に痛みを伴ってきた。
風邪をひくと、子どもの頃を思い出す。
喉よりはお腹が弱く、だが下すわけでもなくただただ痛みだけの腹痛を起こし、よく学校を早退して半日眠った。
そんなときに母は決まって「熊胆圓(くまのい)」を飲むように言った。富山の薬屋さんの置き薬だ。
匂いが嫌で飲みたくはなかったが、いつもそれを飲めば治るので観念して飲んでいた。熊のような強い「胃」になり、すぐに治るのだ。
しかし熊の「胃」が入っているのだとずっと思っていたその胃腸薬は、「胃」ではなく「胆のう」を「い」と読み、しかも薬に入っているのは牛のものだと、大人になってから知った。
それに最近では、山を追われ食料も見つからず胃潰瘍になる熊もいるらしい。大きく強そうな熊でも、胃が強いとは限らない。
薬が効いたのか、暗示が効いたのか、今となっては確かめようもないが、今でもけっこう高価な値で売っているらしいから、良薬なのだろう。
中学生になってからは原因不明の腹痛もなくなり、さらに子どもを産んでからは風邪をひくことすら珍しいほど丈夫になった。風邪をひいている暇などなかったとも言える。
そう考えると今は、風邪をひく暇ができたのかも知れない。
きのうはひとり熱いハーブティをたっぷりと淹れて、温かくしてたくさん眠った。
生ハーブティには、ハーブ庭園で買ったレモングラスとレモンバーベナ、庭のミントとレモンバームを少しずつ入れました。
さわやかな香りが心地いい。
花を枯らす才能にかけては天下一品のわたし。育てられるかな。
いただきものの乾燥ハーブには、ラベンダーやカモミールが入っていました。
こちらも、優しく身体を温めてくれます。
風邪の具合いかがですか。
季節の変わり目は体調を崩しやすいですよね。
>花を枯らす才能にかけては天下一品のわたし。
意外です!そんな風に思えませんが?
我が家の母がそのものです。
お花は大好きで買ってきますが、次に実家を訪ねるともう新しい鉢植えが買ってありました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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