豆苗をキッチンでふたたび育てて食べるのは、すでにスタンダードとなった。
ドラマ『凪のお暇』で、主人公凪は「豆苗を育てる貧乏くさい女」と語られていたし、映画『天気の子』でも、陽菜が帆高に振る舞うランチのチャーハンに、キッチンバサミでパシャパシャと切りのせていた。
新しいものは中華風ニンニク炒めにすることが多いが、キッチンで育ったものは細くやわらかく、陽菜と同じくキッチンバサミでちょんちょん切ってトッピングなどに使うほうが向いている。
そんなわけで、味噌汁の薬味にと散らしてみた。
すると思いもよらず、主張が強い。美味しくないわけではないんだけれども、茗荷や葱の方が味噌汁向きのようだ。
なので、石田ゆり子の納豆オムレツに葱の代わりに入れたりもしてみたが、今度は納豆独特の風味に負けてしまう。
細く伸びきった豆苗を、最後にお昼のラーメンに入れてみた。
これが、ばっちり美味しかった。
「豆苗には、やっぱり中華が合うんだ」
もともとは中華料理の高級食材だったという豆苗。今は安価で手軽で栄養豊富で、そのうえ2度楽しめる。次回は陽菜に習ってチャーハンにしたり、中華サラダや中華スープに散らしてみよう。
キッチンで細く長ーく伸びた豆苗さん。
朝食のお味噌汁で、しっかり主張していた豆苗。
納豆オムレツ。納豆と柚子ポンの風味に豆苗らしさがしゅんとしてしまった感じ。
ラーメンには、やっぱり合いますねえ。白髪葱とのコラボレーションがばっちりでした。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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