サッカー観戦の翌日、快晴だったので「モンテ・イゲルド」へ登ろうということになった。サン・セバスティアンの街を一望できる丘の上の展望スポットだ。
そのあと、近郊の村ゲタリアへ足を伸ばそうと計画していた。魚が美味しい漁村だそうだ。
街はマラソン大会で、ホテル近くの道路からランナーや応援する人でにぎやかだった。マラソン日和であり、観光日よりだ。
澄みわたった空が気持ちよく、ランナーたちを応援しつつ、はりきって出かけた。
電車で旧市街へ行き、バスに乗れば、「モンテ・イゲルド」頂上近くまで連れて行ってくれる。
はずだった。
しかし、待てど暮らせどバスは来なかった。
マラソン大会でダイヤが乱れ、乱れているというより、どうやら運行見込みすら立たない状況らしい。
マラソン日和は、観光日和というわけではなかったようだ。これでは、近郊の漁村もムリだろう。
「フニクラ(ケーブルカー)まで30分くらいだから、歩こうか」
「うん、歩くか」
と、海岸沿いをとぼとぼと歩き始めた。
気温は30℃を超えていて、砂浜では海水浴を楽しむ人たちが気持ちよさそうに泳いだり、パラソルの下で水着の身体を横たえたりしていた。
ふたり風邪をひき、ムリはやめようと言っていたのに旅しているとこうなる。
フニクラで登った高台の風景は、ちょっとムリして行っただけのことはあったけれど。
バス停まで歩く途中で立ち寄った、サン・セバスティアン大聖堂。
ゴシック様式のステンドグラスに、朝日が当たって美しかった。
バス停から歩いてすぐの海辺は、海水浴場でした。向こうに見える「モンテ・ウルグル」は、今年2023年YasuoMaedaのカレンダーの表紙になっています。9年前の写真です。
朝焼けかな~頂上に見えるのは「モタ城」で、10mのキリスト像が、サン・セバスティアンの街を見下ろしています。
そこから、延々と30分ほどフニクラまで歩きました。海水浴の人たちが気持ちよさそうだった。
やっと着いた、可愛らしいフニクラ乗り場。
フニクラに乗ったら、すぐに着きました。気持ちいい~
海が青い! セーリングするヨットがたくさん見えました。
反対側に行くと、岸壁になっています。
あわや熱中症か、というほど喉が渇いていたので、冷えたビールが美味しかった。
帰りに、フニクラをパチリ。おもちゃみたいに可愛らしかった。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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