『おちょやん』の杉咲花が、盲学校に通う女性、ユキコを演じたドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』を楽しんで観ていた。
〈cast〉
赤座ユキコ【杉咲花】盲学校高等部3年生。負けん気が強く常にポジティブ。
黒川森生【杉野遥亮】高校を3日で中退した無職のヤンキー。左頬にケンカ傷がある。
赤座イズミ【奈緒】ユキコの姉で母親代わり。ネイリスト。心配性で、ついユキコに過保護になる。
金沢獅子王【鈴木伸之】黒川の顔に傷をつけた隣町のヤンキー。
〈story〉
ケンカっ早いけれど純粋な心を持つ黒川は、色と光がぼんやりわかる程度の弱視の盲学生ユキコと出会い、恋に落ちた。黒川は、弱視など視覚障害を持つ人たちの世界を、ユキコを通して理解しようとしていく。そしてユキコも、黒川と行動し狭かった自分の世界が広がっていくのを感じていた。
ラブコメを楽しみつつ注目していたのは、盲目の漫談家、濱田祐太郎がわかりやすく解説する「視覚障害に関する豆知識」だ。
たとえば、横断歩道。
視覚に障害のある人が横断歩道を渡るときは、車や人の音を聞いて判断しています。
近くの人が動き出す気配がしたら、青になったと思ってしまい危険なんです。
またたとえば、駅のホーム。
視覚障害者の3人に1人がホームから転落したことがあるそうです。
このシーンでは、ユキコの盲目の友人青野がホームで点字ブロック上にいた人にぶつかり、点字ブロックを見失って転落しそうになる。
点字ブロックは、いつでも視覚障害者が安全に歩けるように空けておく重要性や、ホームでは躊躇せずに声をかけて誘導のお手伝いをする必要性を感じた。
物語は、根底に「普通とは何か」というテーマを置いている。
弱視のユキコ。顔に傷があり、中卒無職の黒川。
ふたりのほかにも、いじめが原因で対人恐怖症になったハチ子、母を亡くしてから障害者の姉として生きてきたイズミ、同性愛者の獅子王など、自分が普通だと思えずに、もがきながらそれでも懸命に生きていく人たちを描いていた。
ユキコの表情が、素敵。
マラソン大会の練習をするふたり。伴走ロープは、別名「絆」と言うそうです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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