隣りの森と庭のあいだに、コウヤボウキが花を咲かせているのを見つけた。
細く長い枝先に、小さな白い花をひとつだけつけている。いくつもの細長くカールした花びらの根もとは濃いピンクで、近くで見るとインパクトがある。
以前見たのは、4年前のこと。
小さな花だし、気づかなかったのかもしれないが、1年目の枝にしか花がつかず2年目には枯れてしまうという記述を見つけた。
毎年、同じところに咲く花というわけではなさそうだ。
名の由来は、むかし高野山で修行をしていた僧侶たちが、枝を束ねほうきとして使ったからだそうだ。利用価値の高い竹は修行の妨げになると考えられ、栽培を禁止されていたという。
花の様子もほうきに似ているが、それとは関係なく名がつけられたらしい。
花の名にも、歴史が刻まれている。
そう知ると、今、ただただ凛と咲く小さな野の花にも、これまでいくつもの物語があったのだろうと思えてくる。微笑んだ人の、涙した人の、大切な誰かを思い出した人の、希望を見出だした人の、それぞれの物語が。
花びらがくるんとカールしていて、不思議な魅力を持つ花です。
蕾は、濃いピンク色。
たくさん咲いていました。
植物の形って、本当にいろいろですね。
こんにちは。
こちらは薄曇りですが、久しぶりに20度あり少しほっとしております。
コウヤボウキという植物、はじめて拝見しました。
なんと繊細で美しい花でしょう?
こちらにも咲いているのでしょうか?
最後の写真は小さな菊のようですね。
99歳まで元気だった母方の祖父が学校を退職してから、大輪の菊を作って秋になると菊祭りなどに出品しておりました。
糸のように細い花びらの大輪の菊でした。
母がデイケアから帰ってきたら祖父の菊の話をしようと思います。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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