庭のナデシコが、咲いている。
先週、一つ目の花が咲き始めたと思ったら、もう一斉に咲いている。可愛い。
先が細く割れている花びらは、まるで鳥の羽のようにふうわり軽く見える。
そしてその花びらがまた、プロペラのようだ。片方が上になり、片方が下になり、くるくる回るのに便利そうな重なり方をしている。
たぶん、蕾のときにすでにその形で重なり合っているのだろう。
花が開ききると、先からくるんと丸まってくるのも可愛らしい。金髪のくせっ毛の幼い少女を連想する。
透き通った白い雄しべは、蝶の口吻(こうふん)のようにも見える。何か食べそうな、しゃべりそうな雰囲気にさえ見える。
最近NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』を観ていて、ひとつの植物にも、一輪の花にも、さまざまな顔があり、いろいろな表情をするものなのだと、たびたび驚かされる。
こうして、毎年庭に咲く花をじっくり観察してみるのもおもしろい。
先が割れた花びらが、個性的。
たくさん咲いていますが、まだ蕾もたくさんあります。
花びらがくるんと丸まってくるのがまた、可愛い。
一輪にフォーカスして。
「撫子」は秋の季語でした。
昨年植えたヒメウツギも、咲き始めました。
ウツギの花は、ほんとうに白い。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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