新緑の季節は、知らぬ間に訪れる。
そして、知らぬ間に去っていくことが多い。
木々たちは、今日からが新緑だとも今日までが新緑だとも告げず、やわらかな色合いの緑を風に揺らす時期は桜が咲くよりも短いのではないかと思われるほど、あっという間に過ぎ去っていく。
そんな新緑の季節は、「春霞」の時期でもある。
山々は、うっすら霞んで見えることが多くなる。
春なれや名もなき山の薄霞 芭蕉
それが珍しく、きのうは山がくっきり見えた。
新緑と雪の残る山々との共演である。
まだ一昨日は薪ストーブを燃やし、きのうはセーターで過ごした。
山々を包む空気も冷えたゆえ、澄んで見えたのだろう。
「暖か」「麗らか」「長閑(のどか)」
どれも春の季語だ。
標高の高い我が家でも、そんな言葉がしっくりくる日が多くなってきた。
2階の窓から眺めた八ヶ岳連峰。
2階のベランダからは、南アルプス連峰の鳳凰三山が新緑の向こうに見えていました。
なだらかに見えるけど、険しい山なんだよね~
ベランダの端から見た八ヶ岳。
よく通る富士山スポットで。
ここは、ハナミズキが満開でした。
以前、枝垂れ桜を紹介した桜スポットです。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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