『20週俳句入門』を、読んでいる。
20週、約5ヶ月で、俳句を修得しようという入門書である。7週目までは「準備編」そこから20週まで「実作編」となる。
1週ずつタスクがあり、ほかに暗記しなければならない「今週の暗誦句」が4句ずつあり、作者名も一緒に覚えなくてはならない。
それができなければ、先へ進んではならない。
けれど、まず一通り読んでみるべし。そこから立ち戻り、1週目からスタートすべしとある。
わたしはその、”まず一通り”のところで、ようやく「実作編」の最初「俳句へスタート」を読んだところだ。
そこで驚いた。
俳句には「型」というものがあり、代表的な「型・その1」を、嫌というほどたくさん試作することが勧められていた。その「型」とは以下のようなものだ。
①上五に季語を置き、「や」で切る。
②下五を名詞止めにする。
③中七は下五の名詞のことを言う。
④中七・下五はひとつながりのフレーズである。
⑤中七・下五は、上五の季語とはまったくかかわりない内容である。
例句は、こちら。
名月や男がつくる手打ちそば 森澄雄
とりあえずやってみようと試作してみたが、これが案外難しい。
上五は「や」という切字限定なので、4音の季語出なければならない。季語を置けば、そこからイメージしてしまい、つい「まったくかかわりない内容」ではなくなってしまったりもする。下五が名詞限定だというのもやっかいだ。
けれど、この「型・その1」がもっとも俳句らしい「俳句の原型」だとある。
五十句でも百句でも、徹底してこの型で作る。イヤというほど作ってみることをすすめたい。
ということで、”まず一通り”のところだが、この「型」で作句してみた。
紫陽花や時のとまりし青き鐘
訪ねたばかりのあじさい寺で、火災で焼け落ちひび割れて、明治時代に響かせた美しい音を奏でることができなくなった青銅の鐘が境内に鎮座していた。
俳句の「型」は4つあるらしい。
”まず一通り”を早く済ませて、スタートしたくなってきた。
今はもう響くことのない「明暦の鐘」です。
お寺の雰囲気を出す写真を撮るのに、けっこう苦労しました。逆光(笑)
ピンクの大輪の紫陽花も咲いていましたが『地球の歩き方』の記事には使いませんでした。
若い苗木がたくさんあって、あじさい寺を作り上げていく様子が見て取れました。
木陰になっているところにも、たくさん植えてありました。
まだ色づいていない紫陽花も、可愛いです。
『俳句歳時記・夏』と併せて購入した『20週俳句入門』です。
先に読んでしまった『実作俳句入門』よりまえに『20週俳句入門』を手に取るべきでした。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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