一昨日、雨上がりの空に虹がかかった。
「虹」は季語なのか、と調べてみると、夏の季語だった。
しかし「冬の虹」は、冬の季語。
冷え冷えとした大気の中で見る冬の虹は、はかなげで美しい。
『俳句歳時記・冬』から。
夕暮れは物をおもへと冬の虹 中山純子
「冬の虹」があれば、季語「春の虹」「秋の虹」もある。
「春の虹」は、傍題に、春初めて見る虹「初虹」がある。
初虹もわかば盛りやしなの山 小林一茶
「秋の虹」の句。
秋虹をしばらく仰ぐ草刈女 飯田蛇笏
夏の季語「虹」には、「朝虹」「夕虹」「二重虹」などの傍題がある。
夕立のあと、さっと七彩の弧を描いた虹は、目の覚めるような美しさである。俗に、朝虹は雨の兆候、夕虹は晴れの兆候といわれる。
『俳句歳時記・夏』から。
消えてゆくもののしずけさ夕虹も 三橋鷹女
日本では虹は7色というのが常識だが、海外では、5色だという国もあれば6色だという国もあるという。虹は7色という固定観念をとりはらって自分の目でしっかり見てみたいとも思っているのだが、虹を眺めているときには、そんなことすらすっかり忘れてしまうのである。
2階の窓から見た風景。ガードレール辺りから虹がかかっていました。
写真より、肉眼の方がはっきり見えていたのだけれど。
こちらは「梅之木遺跡」で以前見た「環水平アーク」です。空の高い所に浮いた雲のなかに見える虹のような光の帯のことをいうそうです。
だんだん虹とは逆の弧を描いていきました。
これも、ずいぶん前に見た虹。「秋の虹」でした。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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