トイレに掛けたカレンダーの12月は、クリスマス風だ。
だが全体が白っぽく、緑はところどころに入っているが、赤は半分に切った林檎の小さく見える皮の部分だけ。ケーキやチーズも、それを載せた皿も白い。
甘すぎない雰囲気が、いいな、と思う。
甘すぎるものが苦手だ。甘い食べ物に関しては、少しずつ克服しようとがんばっているが、雑貨や、アクセサリーや服も、身の周りに好んで置くものには、苦さや辛さ(からさ)や、そっけなさや棘があるものの方が落ち着くのだ。
タイトルが、とても好きな小説がある。
井上荒野の短編集『もう二度と食べたくないあまいもの』(祥伝社文庫)のなかには、表題作はない。もう二度と食べたくないのは「恋」や「愛」だ。
恋や愛が甘いだけじゃない、とは誰もが知っていることだと思うが、その甘いものが持つ、苦さや辛さ(つらさ)、残酷さや冷たさ、そして人間の滑稽さなんかが描かれた恋愛小説集である。
たとえば『犬』には、夫への苛立ちから、夫のもと部下である若い男に恋心を抱く妻の心理が描かれている。
この人にどう言えばいいのだろう、と考える。結局、私は何も言わない。何も思いつかないし、黙っているしかないことがわかってしまう。夫も黙っている。それで、私たちはしばらくの間見つめ合う。その間に私は夫を存分に眺める。私の夫。今は腹を立てているが、この人をきらう理由などひとつもない。固くてしっかりした頸を持ち、おかしいときには大きな声で笑い、腹立たしいときには憤然と溜息をつく男。この人を捨てる理由など私はひとつも持っていない。
現実は甘くない。ほろほろ苦い。と、フィクションの世界ではあるのだが、そう言っているかのようなクールさが好きなのだ。
甘すぎるよりは苦味をたたえて、可愛いよりは格好よく生きたいな。
ホワイトクリスマスを連想する写真ですね。
居間にかけてあるカレンダーも、シンプルです。
ミラノで買った石と貝の写真で構成したカレンダーは、ハート形の貝殻。
さえさん、おはようございます♪
月日が経つのって本当に早いですね。
気がつけばもう12月になってました。
確かに12月のカレンダーの絵や写真はクリスマスを連想させるものが多いですね。
さえさん、甘いものが苦手とは羨ましいです。
私は甘いものが大好きなので。
寒くなると無性にケーキが食べたくなります。
市販のケーキはカロリーが高いので、糖分を少なくして自分で作っていますが、市販のが好きです。
カロリー気にしないで思いきり山盛りのケーキを食べるのが夢なので来年はダイエットを頑張ろう・・
ハート形の貝殻のカレンダー、素敵です。
ハート形って見るだけで幸せな気持ちにさせてくれますね♪
papermoonさん
おはようございます♩
ほんとですね~もう12月。今年はいったい何やってたんだろう?って感じです。
年賀状作らなくっちゃ。
甘いものは、若い頃は大好きだったんですが、数年前に突然拒否反応が起こるようになっちゃったんです。克服すべきことでもないか~と思ってここまで来たんですが、『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員になったので、スイーツが美味しいお店も発掘したいなと思うようになり、ちょっとした転機かな、とも思っています。
ダイエットの敵ではありますよね(笑)
夢、ぜひ叶えましょう。
ハート形、ほんとなぜか、見るだけで幸せな気持ちになりますね~♡
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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