『地球の歩き方』で毎年、年始めにアップする「富士山オンパレード」のために、1年じゅう富士山を撮りためている。
その失敗の顛末を、先週かいた。
桜は散ったが、今、同じ道でハナミズキが咲いている。
リベンジしてみようか、とカメラを構えた。
ハナミズキは、桜と逆の富士に向かう右側の歩道に植えられていて、赤と白が交互に咲く並木となっている。
本来なら、赤と富士山のコントラストを撮りたいところだが、撮影スポットに限って咲き乱れるような赤いハナミズキの木がない。1本の白いハナミズキを選んで撮影した。
ハッとした。
ハナミズキの白い花は桜よりもずいぶんと大きいはずなのに、新緑の緑に圧倒され、ほとんど存在感がなかった。
そうか、とようやく気づく。
桜の季節には、まだ緑が芽吹いていなかったのである。
緑はすでに、新緑から万緑へと移行中だ。
右のハナミズキ。美しく咲いていました。
白いハナミズキと富士山っていうか、緑と富士山のコントラスト。
どの写真にするか、悩むな~
万緑やいのちは水の匂いして 東金夢明
ちなみに桜のときの富士山。まだ緑がなかったんですね。
じつは富士山が霞んでいるときにもリベンジしたんですが。う~むな写真。
足もとには、たんぽぽが花盛りでした。
こちらは、きのうの朝2階の窓から見た八ヶ岳連峰。飛行機雲が白い直線を描いていました。
まさに、季語「山笑う」の季節。
腹に在る家動かして山笑う 高浜虚子
家の窓から定点観測できる八ヶ岳とは違って、富士山の写真を撮るのは難しいな。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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