庭の桔梗が、咲き始めた。
暑い盛りに咲くというのに、桔梗は、すでに秋の季語。なにしろ、秋の七草だ。
「ハギ、キキョウ、クズ、フジバカマ、オミナエシ、オバナ、ナデシコ」
どれも馴染みのある草花ばかりだが、春の七草のように覚えてはいなかった。
上記のような順番で、五七五のリズムで覚えると、覚えやすいそうだ。
『俳句歳時記・秋』に載っていた好きだった句は、こちら。
かたまりて咲きて桔梗の淋しさよ 久保田万太郎
季語「桔梗」は、「きちかう(きちこう)」とも読むそうだ。
桔梗(きちこう)や夕べの風は地より湧く 櫻井博道
「きちかう」に「や」で五音にして詠んだ句も、たくさんあった。
ネット検索では、「おかととき」「ありのひふきぐさ」「一重草」なども子季語にある。
季語「桔梗」は、どんな風情を持つ季語だろうか。
『俳句歳時記・秋』にはこうある。
枝状に青紫色の鐘形五裂の鮮麗な花を開く。
「鮮麗」という聞き慣れない言葉が使われていた。鮮やかで麗しいという漢字の意味そのままの言葉である。
ほかにないハッとさせられるような色。尖った花びらを風船のように膨らませてから一気に開く潔さ。凜とした佇まい。
じっと見つめて、季語「桔梗」を心にそっと収めていく。
背の高い子と、低い子といます。
たくさん蕾をつけていて、てっぺんから咲いていきます。
背の低い子。
英名バルーンフラワーは、蕾の形が風船みたいだから。ピントがなかなか合いませんでした。
ふつくりと桔梗のつぼみ角五つ 川崎展宏
白い桔梗も、咲き始めました。
仏性は白き桔梗にこそあらめ 夏目漱石
久しぶりに、ウッドデッキのけろじ。
この機会に『俳句歳時記・秋』を購入しました。
『20週俳句入門』も、始めていますが、〈今週の暗誦句〉が覚えられない!
桔梗が咲いていますね。
我が家にはありませんが、実家にはあり、暑い頃咲いていたな~と思い出しました。
英名バルーンフラワー・・・・なるほどな~と思いました。
子どもの頃 富山の薬売りのおじさんからもらう紙風船がこんなかたちでした。
だから英名のバルーンフラワーに共感でした!
桔梗って漢方薬にもなっているはず。私はこれが合わなくて大変でした。
風邪でかかりつけ医を受診した時、先生が処方してくださったのですが、飲んで少し経ったとき強い脱力感が出て、この薬はあなたには合わないのですねと言われました。
素敵な記事に私のへんな過去を書いてごめんなさい。
お盆のお墓参りに持っていく花には必ず入っていました。
あの頃はもう少し涼しかったからなのか、咲くのが早くなった気がします。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。