わたしに限って、ない。
そう思っていたけれど、ペンキ塗りをしていて足場から転げ落ちた。
しゃがんで塗っていて、尻もちをついたと思ったら、そのまま後ろに転がり落ちていた。
幸い、階段3段ほど下の垣根の続きの植え込みに落ちたので、大事には至らなかった。
だが、ホッとしたのも束の間。
右手中指を、つき指していたことが判明。落ちた瞬間はまったく痛いという感覚はなかったのに、時間が経つとこれがけっこう痛い。
翌日には、指の太さ1.5倍に腫れていたこともあり、整形外科でレントゲンを撮ったが、骨も靱帯にも異常は認められなかった。
「これくらいで済んで、よかったよ」
夫が、ため息交じりで言う。
隣で落ちた瞬間を見ていたのだから、実感もこもるはずだ。
植え込みと足場の隙間から落ちていたら、1m以上、それも頭から真っ逆さま。大怪我をしていただろう。
油断していたのは弁解の余地もないが、これがさっぱりわからずに困っている。
なぜ、落ちたのか。
どういう体勢でどうなったのか、全くわからないのである。
足を滑らせたわけでも、手を滑らせたわけでもない。謎だ。
歳をとるということは、自らの身体を俯瞰することも、コントロールすることもできなくなることなのか。
ペンキ塗りに限らず、これまで以上に注意しなければならないと肝に銘じた。
二度塗りをほぼ終えた東側の壁板。
南側の道路から、パチリ。左の植え込みに転がりました。
そこは、ハナミズキの根もとです。葉を落とし、赤い実だけが際立って見える白い花が咲くハナミズキ。隣のピンクのハナミズキは、今年は実が少なかった。
ポスト右には、南天がこれまた赤い実をたわわに実らせています。ハナミズキの赤より、橙がかった赤ですね。
赤い実といえば、先週、家の北側に自生しているツルウメモドキを活けました。トイレの一輪挿し。
玄関にも。
その下で「沈思」が静かに、微笑みをたたえています。
さえちゃん、ほぼ同年齢ですが、くれぐれも気をつけてください。お大事に。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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