東京の友人が、雲月の「小松こんぶ」を送ってくれた。
一緒に沖縄を旅した、友である。
京都の懐石料理から生まれた塩味の細切り昆布だそうだ。
小包を開くと、舞玉しだれが描かれた和紙で包んであって、その舞玉の朱に近い赤が優しく美しかった。リボンも同じ色合いの赤で、パッと気持ちが華やぐ。
箱を開けると、瓶に「小梅こんぶ」とある。
わたしが甘いものが苦手なのをよく知っている、彼女。
だからこそ、昆布を送ってくれたのだとうれしくなる。
すぐに、LINEした。
「梅も昆布も大好き。ありがとう」
しかし、ここで何かがひっかかった。
どこか違うような。
よくよく瓶を観ると「小松こんぶ」とある。
梅じゃなかった。
「あ、小梅昆布だと思ったら小松昆布だった(笑)おっちょこちょい!」と慌ててLINEをかぶせた。
舞玉の赤に、小梅を連想してしまったのだろう。「小」の字につられたというのもある。「小梅」というワードを勝手に作ってしまったのである。
こういう間違いは、わたし的にはあるあるだ。
友人とは、また旅をしようとLINEを交わした。
その「小松こんぶ」を、朝食に楽しむ日々である。
なんだか、赤いリボンがめでたい感じがしました。
和紙の模様に梅を連想したまま、この文字を読むと「小梅」に見えませんか?
佃煮ではなく、塩こんぶなんですね。山椒の旨みが効いています。
ちょっとびっくりする美味しさです。
きのうの生姜焼きランチにも。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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