「土偶に会いたい!」シリーズ11で訪れた「原始・古代ロマン体験館」では、1時間に渡り学芸員さんにお話を伺うことができた。
まずは、頭だけが発掘された小さな土偶の話を聞いた。
頭に3つの穴が空いている状態で発見されたことから、なにかを挿して飾られていたのではないかと推測できるそうだ。
そういえば、これまで会ってきた土偶たちも、ネックレスやブレスレット、耳飾りや髪飾りなどを描かれたり形作られたりしているものが多かった。
根拠なく縄文人は、単にお洒落だったと思っていたのだが、今回、その理由を聞くことができた。
ネックレスをするのは、衣服から露出した大切な部分「首」を守る意味があったのではないか。また、髪に布を巻いたり飾りをつけたりするのも、同じ意味、ヘルメットまではいかなくとも、「頭」を守るためだったのではないか、と考えられているそうだ。
身を守るために、つけ始めた飾りが、いつしか装飾的な役割へと移行し、なにがしかのマツリや祈りに通じていったと考える方が自然だという。
漠然とお洒落だと思っていた縄文ファッションは、じつは実用性からスタートしていたのだった。
「香炉形土器」についても、母親をモチーフにすることや、蛇やイノシシを土器に形作る理由についてなど詳しくお話を聞くことができた。
「三十三土偶札所巡り」をしながら、ひとつ、またひとつと縄文の人々の暮らしへと近づいていくようだ。
頭に飾りをつけていたと考えられる「明神原の土偶」です。
こちらは「中道の香炉形土器」。
くるりと回して、後ろ姿も見せてくれました。頭の後ろに蛇が、身体に4頭のイノシシが形作られています。
横から見た様子。
長和町は、黒曜石の原産地としても知られています。
映画『掘る女~縄文人の落とし物』は、全国津々浦々で、公開されているそうです。お話してくださった学芸員の大竹幸恵さんが出演しています。山梨ではやってないみたいだけど、いつか観てみたいな。
☆『地球の歩き方』山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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