初詣は、例年通りお隣り韮崎市にある「武田八幡宮」を詣でた。
いつも通りに鳥居をくぐり、いつも通りに石段を登る。
そして、拝殿の前に立ったとき、あ、と気づく。
去年まで取り外されていた鈴が、もと通り取りつけられていた。
賽銭を投げ、大きく鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼をした。
拝殿前に吊り下げてある鈴は、正式名を「本坪鈴(ほんつぼすず)」というそうだ。鈴のすがすがしい音色をまず神様にお供えして、神様の御心を慰め、参拝する人も清らかな心になるために鳴らすものだという。
一節には、音は人に憑こうとする魔物を追い払うと信じられていたため、参拝の前に鈴を鳴らしたともいわれている。
神社のしきたりなども、コロナ禍でずいぶんと様変わりしてしまった。
それがこうして戻ってきたことで、「いつも通り」の大切さをあらためて知らされたような気持ちになる。
そして普段忘れている、何気ない日常の大切さを思う。
能登半島の地震で救助を待っている方が、助かりますように。被災された方々に、どうか一日も早く、穏やかな日常が戻ってきますように。
鎮守の森に佇む「武田八幡宮」。
石段を登って、拝殿へ。
コロナ禍で取り外されていた鈴も、鳴らすことができました。
本殿。国指定の重要文化財に指定されています。
特徴は、3つの扉があって大きな屋根が正面に流れている「三間社流造檜皮葺」という建築様式。武田氏の強大さを誇る造りだといわれています。
1月3日、韮崎市の141号線の信号、桐の木近くから見た富士山。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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