毎年のことだが、庭に咲いた桔梗の花を見ると、その深い青に吸いこまれそうになる。
桔梗は「青みがかった紫」と表現される色合いの花だが、我が家の桔梗は「紫がかった青」だ。ピンクの紫陽花を植えてもみな青い花が咲くようになってしまうので、土の問題かも知れない。
その深い青が、ハッとする色なのだ。見たとき瞬時に、胸の奥の普段開かない扉の向こうまで染めていくような色だ。
ところで。あまりの暑さに閉口して、きのうエアコンを取りつけた。
18年前、ここ明野に越してきたときには、夏の涼しさに「子どもたちにノースリーブの服は着せられないな」と贅沢な悩みが頭をよぎったのを思い出す。
だが地球は変わった。明野も、子どもどころか二の腕の太さが気になるわたしでもノースリーブを着たくなるような気候へと変化していった。
このままでは様々立ち行かなくなると、急遽知り合いの電気屋さんに頼み、つけてもらうことにした。寝室と隣り合わせた仕事部屋が涼しくなればいいと、1台取りつけた。
テスト運転で、エアコンの風を感じたとき、不意に「あ、桔梗の色」と思った。そう言えば、桔梗はこんな真夏に咲くくせに「秋の七草」なのだった。
涼し気なその色は、見る人の心持ちによっても変わるのかも知れない。
この色は、青に見えますか? 紫でしょうか?
濃い青。青と紫の境目はどこにあるんだろう。
強い陽射しのなかでも、木漏れ日に揺れて涼し気な顔です。
桔梗何て美しい!「胸の奥の普段開かない扉の向こうまで染めていくような色」って表現にも絶句。
冬中日が当たらなかったバルコニーにやっと西日が当たるようになり、ある朝桔梗が紫の花を咲かせているのを見て歓声を上げましたが、こんなにたっぷりの桔梗を目の当たりにできるなんて羨ましい限りです。「桔梗」は母の拘った「女紋」。ふと懐かしい思いで求めた鉢植えでした。抱っこされた思い出もなく甘えられなかった母でしたが。独り暮らしのせいか、齢を重ねてきたからなのかもと。
色の表現は難しいですね。辞書にも青紫の花と表現されていますね。紫は高貴色とて一般には使えなかった時代もあったとか。「青」はいいですね。空の青、海の蒼、碧空って言葉もあるし、「青」って言葉にはいろいろな意味があるようで楽しい・・・。ブログが出ないのはわがPCに問題が、と思っていました。も一度コメントに挑戦してみます。
yasukoさん
ブログ、不具合でしばらく開けなくなっていました。申し訳ありません。
コメント、ありがとうございます♩
桔梗、美しいですよね。お母さまの女紋ですか。
紫は、気高い色で、一般人は使えなかったこともあったんですね。
青、いいですよね~♡蒼、藍、紺、水色、その狭間もまたいいですよね~♡
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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