庭では今、控えめな花たちが静かに咲いている。
ギザギザの葉を持つ、太い茎の割に小さな白い花を咲かせるノコギリソウ。
うつむいて、薄紫の花をそっと開くホタルブクロ。
細い枝の先に、小さめの青い花を咲かせる山紫陽花。
そのなかで、もっとも目を引く色合いの花は、シモツケだろう。
末娘が小学生のときに、学校で配られた苗木だ。
ショッキングピンクの小花を、まるで手に持つタイプの花火のようにチリチリと揺らしている。
思ったよりたくさん咲いたので、一輪挿しに挿した。
ちょうどハツユキカズラの薄いピンクに染まった葉があったので、蝶ネクタイにする。
もうひとつ飾りたくなったので、草取りの際難儀な思いをさせられるヤマノイモ(たぶん)を挿すことにした。刈っても刈ってもすぐに生えてきて木や草に絡みつく。根っこを抜くのは難しく、たいていは鋏で切ってしまうので、根は残るのである。
ブログのお友達のhanamomoさんが、スイカズラの蔓を遊ばせるように活けていたのを真似したくなり、活けてみるとやはり表情がある。
蔓は、おもしろい。
ウォーキングをしていても、風に揺れる蔓が行く先を指し示しているかのように揺れることがある。
頼りなく、どこへ絡みつこうか考えているような蔓にも出会う。
絡みつかれるのは勘弁してほしいものだが、どこにも絡みつくことができない蔓は不憫にも見える。
そんなふうに擬人化してしまうのは、人のありようと似ているからかもしれない。
シモツケとハツユキカズラとヤマノイモの蔓。
見る方向で、蔓の表情が変わります。
ノコギリソウ。
今年最初のホタルブクロ。この写真を撮ったあと、花開いていました。
紫陽花も、咲き始めました。
山紫陽花も。
アナベルも。
そしてシモツケは、明るいピンク色。
こんにちは。
さえさんのいけられた蔓、とっても動きがあっていいなあと思いました。
蔓大好き人間の私、楽しい花材ですよね。
本と自由でいいですよね。
様々な花が咲いていますね。
我が家のアナベルはまだ黄緑で赤ちゃんです。
これが白い花をつけるまではまだ時間がかかるでしょう。
遊ぶような蔓の動き、本当に愉快で楽しくて風情がありますね。
リンクしてくださってありがとうございました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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