暑い日が多くなり、バッグを夏仕様に変えた。
くすんだ青緑色のショルダーバッグだ。
8年ほどまえから使っている「中川政七商店」のもので、春に東京へ行った際、同じ商品がまだ店頭に並べられているのを見て、息の長さに驚いた。
デザインは、郵便配達員が使うバッグを基にイメージした鞄なのだそうだ。素材は、帆布だろうか。
軽く、シンプルで、ちょっとレトロで可愛い。
何より、その色に惹きつけられて購入したのだと思い出した。
春にやはり「中川政七商店」で見つけたカーディガンも、似た色で、色は「青磁」とあった。
青磁といえば、磁器のうつわだ。
生地・釉に微量の鉄分を含有し、還元炎焼成すると青緑色を呈する陶磁器。
日本国語大辞典より
布地に「青磁色」と名づけるところが新鮮だった。
けれど、カラーコードで「青磁色」というのがちゃんとあるのだった。
心に響く色というのは、それぞれ違う。
長く販売されているバッグは、多くの人が心惹かれる色なのかもしれない。
それはそれとして、この色、青磁色は、わたしの心に響いた。
「青磁色」という色の名前が、その響きを確かなものにしてくれた。
青磁色のポスティーノが使うバッグ。
末娘が小学生の頃好きだったアニメに出てきたポスティーノを思い出しました。どこにいても配達してくれる郵便配達員です。
パレルモのアート街で見つけたキーホルダーは、ワインコルクのリサイクル品です。色が合うのでずっとつけています。
写真では、色がよく出ませんでしたが、青磁色のカーディガン。
「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」のプールの部屋も青磁色の雰囲気、ありました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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